阪神には他にも生きのいい若手が揃っている。「ショートの北條史也(22)は、もともと打撃には定評がありましたが、守備が安定して、ひと皮剥けた感があります。高校の先輩である坂本勇人(28)のようになれる潜在能力があります。あと、球団が将来のエース候補と見ているのが、望月惇志(19)。188センチの長身で、マリナーズの岩隈久志(35)そっくりなフォームから繰り出される150キロ超えの速球には、ロマンを感じずにいられません」(スポーツ紙阪神担当記者)

 15年のドラフト4位でプロの世界に飛び込んだ望月だが、この年の高卒ルーキーの目玉だったのが、ソフトバンクに入団した高橋純平(19)。プロ入り後は、どのような成長曲線を描いているのだろうか。「フレッシュオールスターで見たんですけど、いい球を投げていましたね。特にストレート。無理することはありませんが、出てきたらポンポンと勝ちそうな気がしますね」(里崎氏)

 ソフトバンクには大注目の田中正義(22)も入団したが、この2人が活躍するようになると、ペナントをぶっちぎる可能性もありそうだ。

 ソフトバンクを筆頭に、パ・リーグはスター候補生の宝庫。16年の日本一に輝いた日本ハムの若手のホープなのが、田中豊樹(23)。「190センチの本格派右腕で、速球の威力が十分。三振が取れる投手なので、中継ぎや抑えが向いているかもしれませんね」(スポーツ紙日本ハム担当記者)

 16年は3位に終わったロッテの中で、OBの里崎氏が注目しているのが平沢大河(19)。高卒1年目にして1軍を経験し、プロ初安打もマークした。「まだ全体的にレベルは物足りないんですけど、騒がれてプロに入ったんだから、その片鱗を見せてほしい。スイングや守備の形は良いので、プロのスピードに順応できるが。合わせられれば爆発する可能性も秘めています」(里崎氏) 内野手不足が叫ばれているロッテの救世主になれるだろうか。

 辻発彦新監督のもと、Bクラスからの脱却を図る西武。森友哉(21)や、おかわり2世の呼び声高い山川穂高(25)など、野手の育成に関してはお手のものだが、アキレス腱は投手陣。

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