「エースの岸孝之(32)がFAで移籍。その穴を埋める存在として首脳陣が期待しているのが、本田圭佑(23)です。名前が先行していましたが、オフにオーストラリアでのウインターリーグに派遣されると、キレのある速球を武器に好投を連発。伸びしろ十分です」(スポーツ紙西武担当記者)

 下位に沈んだ楽天とオリックスには、すでにプチブレイクした野手たちの大爆発がありそうだ。「楽天は茂木栄五郎(22)。新人王の投票では2位でしたが、1年目としては立派な成績を残しました。171センチと小柄なんですが、パンチ力があって、17年は3割10本はいけるでしょう。オリックスは断然、吉田正尚(23)でしょう。こちらも173センチと小兵ながらも、飛ばす力はT-岡田(28)以上かもしれません。20本塁打、いや30本近く打てる力を秘めています」(スポーツ紙デスク)

 前出の西武・森といい、背が低くても打撃センス抜群というのがパ・リーグ野手のトレンドかもしれない。

 ここで、セ・リーグの下位球団に目を移そう。16年は最下位に終わった中日。浮上の鍵を握る打撃陣の中で、オフに急成長を遂げているのが捕手の木下拓哉(25)だという。

「秋季キャンプで打撃が相当よくなった。ナゴヤ球場にはスタンドがなく、防球ネットが張られていますが、その上を越える打球を放っているんです。打撃投手が、“タイロン・ウッズ以来”と興奮していました」(スポーツ紙中日担当記者) 木下を正捕手で固定できれば、得点力は上がりそうだ。

 2年連続トリプルスリーの山田哲人(24)を擁しながら、チーム防御率4.73と投壊したヤクルト。「正直、これという投手がいないので、しばらくは打ち勝つしかないです(笑)。山田に次ぐ逸材といわれているのが、大型ショート候補の廣岡大志(19)。1年目は2軍で113試合に出場し、二桁本塁打を記録しました。1軍の最終戦で本塁打を放ったあたり、スター性も抜群です」(スポーツ紙ヤクルト担当記者)

 DeNAには、里崎氏が太鼓判を押す投手がいる。「熊原健人(23)の面構えとダイナミックなフォーム、いいじゃないですか。球威があるので、四隅は狙わなくていい。ストライクかボールかだけ。僕が捕手だったら、“強く投げてこい”って言いますね。変に制球を意識すると縮こまって、魅力がなくなってしまいますから」

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