さらに、森喜朗元首相が石原氏の側面支援に回りそうだという。「小池さんを“政界渡り鳥”と命名したのは森さん。以来、2人は超のつく犬猿の仲です。東京五輪をめぐって、組織委員会会長を務める森さんとあれほど火花を散らしたのは、私怨含みだったはずです。森さんは昨年がんが再発し、抗がん剤治療を受けていたため体調がすぐれなかったのですが、最近になってオプジーボという新薬を試したらこれが効果てきめんで、体調がみるみる回復しているといいます。元気になった森さんが、盟友の石原さんのために小池攻撃の狼煙をあげることは十分に考えられますね」(同)

 こんなキナ臭い話もある。「自民党の“裏部隊”が本格的に動き出したようです。小池知事のスキャンダルを集めておいて、政局を迎えるタイミングでリークするというわけです」(同)

 そうなると都民そっちのけの泥仕合になってしまうが、最悪の事態を避けるために、両者が裏で政治取引を行い“手打ち”をする可能性はないのだろうか? 「絶対にありませんね。小池知事は都知事選出馬を表明した際に、石原さんが“あの厚化粧が”と言ったことを今でも根に持っています。女の恨みは怖い(笑)。石原さんのほうは喜んで手打ちに応じるはずですが、小池知事は絶対にそれをしないでしょう」(前出のデスク)

 小池・石原抗争の激化は不可避といえそうだが、これを見越して、すでに手を打った御仁もいるという。「自民党都議数名が水面下で小池さんにすり寄っているようです。中央政界では、平沢勝栄さん(東京17区)が石原派を脱退するという噂もあります」(前同)

 都議会のみならず中央政界に飛び火しつつある小池・石原抗争。ただ、庶民の関心は食の安全に関わる豊洲問題の決着にある。いったい、豊洲市場にはどう結論が下されるのか? 「住民投票で決めるという話もありますが、問題の背景がきちんと説明されないと、都民は冷静な判断ができませんよ」(政治ジャーナリストの角谷浩一氏)

 前出の鈴木氏は、「移転・売却・白紙というオプションが提示されており、まだ予断を許さない状況のようですが、小池知事は豊洲問題を7月の都議選の争点にすることで、最終的な民意を問うはずです」

 また、自民党都議の間では、「再度大規模な汚染対策を施してから移転」の声が支配的だという。“都民ファースト”な結論が下されることを願ってやまない――。

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