■第2部 無駄を見直せば余裕が出てくる「無理をしない節約術!」

 お金を貯める方法は、大きく分けて2つある。支出を減らすことと、収入を増やすことだ。後者は第3部で説明するとして、ここでは節約術を紹介しよう。

 さて、節約する際に最も重要なのは、「自分が毎月、何にどれだけ使い、その中に無駄はないか、あるいは、もっと切り詰められる部分はないか」を確認することだろう。

 それには家計簿をつけるのが一番だが、「いちいち面倒だから、ついサボッてやらなくなっちゃうんだよねぇ」という向きは多いはず。そんなモノグサな人のために、とっておきの方法を紹介してくれたのが、『お金のトリセツ』などの著書もある、文筆家の大谷清文氏だ。

「毎月初め、1か月分の現金をまとめて下ろし、『食費』『住居費』『光熱・水道費』『教養娯楽費』など主な項目に分け、それぞれの予算額を立てて、各々の封筒に入れ、使っていきます。すると、その減り具合から、どの項目の使い方が無駄になっているかなどが見えてきます」

 予算オーバーの項目が出た際は、封筒に残金がある項目から補填して、トータルでクリアすればOK。そして翌月は前月の状況を踏まえ、予算を調整していけばいい。これならズボラな人でもできるだろう。しかも、その中で毎月、いずれかの項目で少しでも残していくようにすれば、その分が貯金になるからモチベーションも上がる。

 次は、各項目の中で一番の比重を占める人も多い食費の節約テクだ。「自炊すれば食費は大幅に切り詰められます。しかも少し工夫すれば、簡単でおいしく、しかも栄養満点で健康にもいい食生活を送れます。月2万円もあれば、軽くお釣りがきますよ」

 こういうのは、「元祖B級グルメライター」として知られる田沢竜次氏。サバ缶を使ったサバ丼、かつお節を加えた卵かけご飯、切り落としハムがメインのフライパン炊き込みご飯など、原価100円前後でできる料理は数知れずある。

「キャベツは“貧乏人のクスリ”といわれるほど栄養満点で、おいしい。卵は完全栄養食。ニンニクや納豆などの発酵食品も安く、栄養満点。これらを素材に工夫すれば、メニューも豊富で飽きも来ません」(同)

『ひと月1万円! 体にやさしい昭和のシンプル食生活』(永山久夫・著)は、一人暮らし男性のグルメ教本としてお勧めとのこと。

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