そして現在43歳、現役最年長の選手として頑張るのが、中日の岩瀬仁紀。「日本プロ野球のセーブ記録保持者も、さすがに寄る年波には勝てず、肩を痛めて15年は実戦登板なし、昨年も0勝2敗0セーブ。昨年の監督解任騒動でチームが揺れる中、自分がしっかりしなければとばかりにツーシームやカットボールなどを会得して、ピッチングの幅を広げようとしています」(前出の民放記者)

 この探究心がある限り、岩瀬が老け込むことはまだなさそうだ。抜群の安定感を再び見せてほしい。

 そして、もう一人のベテランが巨人の相川亮二(41)。小林誠司の台頭で捕手としての出番は極端に少なくなったが、右の代打の切り札として、まだまだ活躍の道がありそうだ。「また、小林にいま一つ全幅の信頼がおけず、阿部慎之助の体にも不安がある現状で、経験豊富な捕手が控えているのは大きい。巨人にとって今年もなくてはならない存在です」(前出のスポーツ紙記者)

 そして、チームから一度戦力外を通告されながら、他球団に新天地を見出し、挑戦を始める3人がいる。まずは、かつて巨人のクローザーを務めた、松坂世代の久保裕也(36)だ。「DeNAをクビになり、テストで楽天に拾われた恩義を感じている。ベテランでありながら梨田監督やメンバーに“精いっぱい頑張ります”と新人のような挨拶をする姿に、今季に期するものを感じました」(スポーツ紙デスク)

 そして、ソフトバンクから戦力外通告され、こちらも楽天に移った捕手の細川亨(37)。「彼は力が落ちたというよりも、工藤監督とうまくいかず出されたようなもの。東北は地元だし、古巣を見返してやろうという思いも強いでしょうから、持ち前の強気なリードで、ガンガン行くでしょう」(前同)

 最後は、田中浩康(34)。ヤクルトを自由契約となり、横浜に入団が決まった。「筒香をはじめ、このチームはバッティングには定評があるが、守備はいま一つ。ゴールデングラブに2回輝いた名手として、スーパーサブ的な活躍が期待されています」(同)

 昨年、広島の優勝に大きく貢献した新井貴浩(40)は、14年オフに阪神から放出された自分を拾ってくれた古巣・広島のために奮闘し、結果として昨年は3割、19本、101打点を叩き出して見事に復活。リーグMVPにも輝き、ベテランの底力を見せてくれた。

 今回取り上げたベテランたちの中にも、必ず“第二の新井”がいるはず。ぜひ、もう一花を咲かせてほしい。

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3