ドミンゴ・グスマン、伊良部秀輝、藤川球児(いずれも高知ファイティングドッグス)をはじめ、これまで独立リーグ・四国アイランドリーグplusでは5人の元メジャーリーガーがプレーしたことがある。しかし今回はケタ違いの大物である。MLB歴代15位となる通算555本塁打の記録を持つマニー・ラミレスが高知に入団したのだ。

 それにしても、なぜラミレスが四国の地に? きっかけは高知でプレーするザック・コルビーのSNSを通じての勧誘。13年には台湾の義大でプレーしていたラミレスは、まだ現役への未練を残していた。

 ラミレスと言えば、“バンビーノの呪い”を解いたレッドソックス時代の04年の活躍が忘れられない。1918年までにワールドシリーズを5度制したレッドソックスだが、20年にベーブ・ルースをヤンキースに放出。前年の19年以降、85年間も“世界一”から遠ざかっていた。これが世にいう“バンビーノの呪い”だ。

 名門を86年ぶりの頂点に導いたのがラミレスだった。ポストシーズン14試合全てでヒットを記録。カージナルスとのワールドシリーズでは4割1分2厘をマークし、MVPに輝いた。この5月で45歳になるが、「想像していた以上に体はシャープ」と高知・駒田徳広監督。「4番DHとして最低でも2打席は打たせたい」と語っていた。

「僕はレジー・スミスが来日した時のことを思い出しましたよ」 MLB通算314本塁打のスミスが巨人に入団したのは1983年のことだ。入団3年目の駒田ら若手はスミスのことを「先生」と呼んで慕っていた。

「先生からは打撃じゃなく守備も教わった。バックホームの際の足の運び方とかもね。これは先生に限らず言えるのですが、レジェンドといわれる選手はスパイクのひもの結び方からして違う。きっとマニーもそうでしょう。若い選手には彼の全てが手本になるはずです」

 四国からNPBへ。独立リーグに所属する外国人選手の獲得期限は7月末までだ。

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