小池百合子都知事「4月の大攻勢」で見据える“総理の座”の画像
小池百合子都知事「4月の大攻勢」で見据える“総理の座”の画像

 都政に旋風を巻き起こし続ける女帝がいよいよその“牙”をむく。桜の季節、さらなる頂を目指して権力と謀略の修羅道を突き進む!

 森友学園問題の逆風がいまだ吹きやまず、対応に苦慮する安倍晋三首相。にわかに動乱の様相を呈し始めた永田町に、今月中旬、激震が走った。小池百合子東京都知事が事実上率いる地域政党「都民ファーストの会」が突如、今月中に「国政研究会」を立ち上げることを表明したのだ。

「これは明らかに、小池知事の意を受けたもの。名前を都政でなく国政としたのは、当然、“ここから国政に打って出るぞ”という意思表示です」(全国紙政治部記者)

 そのため、永田町は「官邸への明らかな宣戦布告ではないか」と、ざわついているというわけだ。政治評論家の角谷浩一氏は、この突然の動きを、こう分析する。「研究会の立ち上げには、小池氏が安倍首相を見切ったという側面もあります」

 小池知事は、これまで都議会では自民党と対立し、五輪会場問題では森喜朗五輪組織委員会会長と火花を散らしながらも、安倍首相とは正面切って事を構えてはこなかった。「お互い“今の勢いの相手にぶつからないように”と、あくまで蜜月関係を強調してきました。昨年10月の衆院東京10区補選で安倍首相と小池知事が肩を並べ、演説したのが、その証拠。しかし、森友問題でやや、その風向きが変わってきた。“一強”といわれた安倍政権の勢いに陰りが見えた機会を見逃さず、小池知事はボディブローを放ったというわけです」(前出の政治部記者)

 研究会の参加者は、小池知事が主宰する政治塾「希望の塾」から選抜を行い、すでに講師や名誉会員などと称して、複数の国会議員と接触しているという話も聞こえてくる。「ただ、こうした構えを見せただけで、この動きを先に進めるのか、止めるのかは、4月以降の情勢と官邸の出方次第でしょう。相手をどう料理するかは小池氏が決める。言い方を変えれば、小池氏が自民党を“試す”立場になったのです。自ら小池劇場の第二幕を開けたという印象ですね」(前出の角谷氏)

 官邸の動揺に乗じて即座に、こういう手を打てるあたり、女バクチ師の面目躍如といったところ。それにしても、小池氏がここまで思い切った態度に出られたのは、なぜか。ある都庁担当記者は、小池氏に出てきた“余裕”がその背景にあると分析する。

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