実は、これだけ自民党と対立しながら、小池氏自身はいまだ自民党員。知事選の際に除名の話が出たものの、棚上げになっている。つまり、自民党総裁の座についても、制度的にはなんら問題はないのだ。

「除名を強硬に主張した菅氏や萩生田氏も、安倍首相がいなければ“ただの人”ですからね。変化を求める有権者や、若い議員などはむしろ歓迎するかもしれません」(民放記者)

 まさに、大ドンデン返しといえるだろう。そもそも、記者筋では、小池氏自身は知事として20年の東京五輪を成功に導き、翌年夏に安倍首相が総裁任期を満了したタイミングでの総選挙で国政に復帰するとみられていたという。

「そこまで“小池旋風”が吹き続けていたとしても、小池新党のままでの単独過半数は難しい。ですが、それまで自民党政権の脅威であり続けることで、逆にスルリと念願の“初の女性総理”の椅子が転がり込んでくる可能性があるとしたら……。天下のバクチ打ちだけに、そこまで考えて行動していてもおかしくはありませんよ」(前出の政治部記者)

 自民党での冷や飯生活から一転、就任から1年足らずで、この国を揺るがす存在となった稀代の“女傑”。その攻勢は、春の訪れとともに、ますます激しくなってゆくだろう。

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