石原慎太郎元都知事「おとぼけ連発」百条委員会の行く末の画像
石原慎太郎元都知事「おとぼけ連発」百条委員会の行く末の画像

 覚えてなければ、それでいいのか!? 都民ならずとも怒りが湧いた答弁の数々。このままでは、終わらない!

「記憶にない」 3月20日、東京都議会の百条委員会に出席した石原慎太郎元都知事(84)は、終始、こう繰り返した。「築地市場の豊洲移転問題について、新事実が出るかと注目されましたが、蓋を開ければ、3月3日に石原氏が開いた記者会見での主張と、変わらない内容でした」(全国紙政治部記者)

 豊洲移転の決断について石原氏は、「当時のピラミッドの頂点にいた私が決裁をした。土壌の問題については“大丈夫だ”と言うので決裁した。その責任は認めます」と、最高責任者としての責任は認めたものの、当時の都庁幹部らが“重要事項について、知事の了解を得ていた”と証言したことについては、「覚えていない」「担当者に一任していた」と逃げの一手。

「1999年に当時の東京ガスの上原英治社長と面会したとされる件については、“いろんな人と会っているので、詳細には覚えていない“と述べ、土壌汚染対策の費用負担についても“担当者に一任するしかなかった。詳細な記憶がない”と、とぼけ続けました。何より、証人喚問の冒頭で告白した、“すべての字を忘れました。ひらがなさえも忘れました”という脳梗塞の後遺症も、責任逃れの口実だとしか思えません」(前出の政治部記者)

 また、3時間を予定していた質疑時間は、石原氏の体調を考慮し、1時間に短縮。各会派の質問時間が5~9分とかなり短くなったことも真相の究明を阻んだ。

「“記憶にないものはない”と開き直ったあげく、ひたすら持論を展開。“人間の英知の結晶である科学が、風評の前に負けるのは文明国家として恥だ”と熱弁し、小池都知事に対しては“速やかに移転を決断すべきだ”“不作為の責任が問われる”などと石原節を連発しました。そうこうしているうちに、質問者は時間切れに。追及から逃れる時間稼ぎとしか思えませんでした」(前同)

 これには、小池百合子都知事も「責任の所在であるとか、これまでの会議の出席や(土壌汚染対策の)瑕疵担保責任については、前回の記者会見をなさったときと(比べて新しい話は)、あまり出ていなかったのではないかと思います」と、あきれ顔でコメント。こうした百条委員会の空転ぶりを、政治評論家の角谷浩一氏はこう分析する。

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