「2004年12月に森友学園が起こした民事訴訟に、稲田氏が原告側の弁護士である夫の代理人として出廷した記録が出てきたんです。国会で“虚偽答弁”した形になった稲田氏は、完全ノックアウト。焦って“私の記憶に基づいた答弁で、虚偽との認識はない”と、逆に大臣の資質を問われるような発言をしてしまいました」(前出の全国紙記者)

 また、籠池氏が「2年前、稲田氏とお目にかかって話をした」と証言したのに対して、稲田氏が「記憶にない」と発言したことに、今度は籠池氏の夫人・諄子氏が噛みついた。

 塚本幼稚園の修了式で、「ちょっと頭にきたんですね。国会議員が国会で嘘ついて……ほんまにおニャン子ちゃんですよ。答弁でけへんかったら首相が助けたりして、そんなんで防衛でけへんやないですか」と、父兄を前にまくし立てたのだ。この、強烈なキャラの奥方の援護射撃も相まって(?)、野党からは稲田氏の辞任要求が殺到。

「もはや真偽すら定かではありませんが、証人喚問では、籠池氏から“稲田氏の法律事務所で小学校の認可の件も相談していた”という証言も飛び出しています。数々の“奇襲”をうまくかわせていない稲田氏の立場は、かなり厳しいですよ」(前出の政治部記者)

 だが、どうやら、事はそれだけでは収まりそうもない気配も出てきている。「籠池氏の反撃は続きそうです。もう一人、具体的な閣僚の名が浮上しているんですよ」(永田町事情通)

 籠池氏は、そのイニシャルを「S」と語っている。「ある大学関係者が森友学園に600万円寄付し、S氏の名前で金を出したと言うんです」(前同)

 現職の閣僚で、Sといえば菅義偉官房長官、世耕弘成経済産業大臣、塩崎恭久厚生労働大臣の3人。いずれも安倍首相の側近だ。事実なら政治資金規正法違反の疑いもあるというだけに、これまた政権のアキレス腱になりかねない。

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