“政局化”の寸前で踏みとどまっている森友学園騒動。ただ、政界のセンセイ方は風雲急なほど燃え上がるようで……。
「彼は安倍総理の名を使い、小学校開設の寄付を集めようとしていただけ。本当にいい迷惑です。マスコミは“森友学園疑惑”とか、“籠池爆弾”なんて報じていますけど、そんなものはハナからないんですよ。もう、この話題は幕引き、幕引き!」
ある自民党関係者はこう吐き捨てるが、政府与党の思惑とは裏腹に、森友学園問題は永田町の至るところへ飛び火。現在も、各所で火種が燻ぶっている。今回の騒動で野党が最も問題視したのは、“籠池のオッチャン”こと籠池泰典理事長が、「安倍昭恵夫人を通じて、首相から100万円の寄付を受け取った」という疑惑だ。3月23日に衆参の予算委員会で籠池氏の証人喚問が行われたが、問題の核心部分は判明しなかった。これを受けて野党側は、「もう一方の当事者である昭恵夫人を喚問すべき」と主張しているが、自民党サイドは「籠池氏には偽証の疑いが濃厚」とし、昭恵夫人の証人喚問には応じない構えである。
自民党側は、籠池氏に対する刑事告発の動きも見せるとともに、氏の証人喚問を“潮目”として、民進党への逆襲を開始した。「辻元清美議員(民進党・衆院)が、森友学園が経営する塚本幼稚園に不法侵入を試みていた疑いが浮上したためです」(政治部記者)
民進党本部は「根も葉もない話」と否定したものの、“天敵”である辻元氏の疑惑とあってか、安倍首相は、「(自分も根も葉もない話を証明しろと言われている)辻元議員も、同じように証明しなければならない」と、いきり立った。
さらに、“永田町の暴言王”こと麻生太郎財務相は、質問に立った共産党議員に、「いつも人をこうやって指さしてワンワンしゃべってる。偉そうに。失礼だろ!」と本領発揮。まさに、森友学園騒動は百鬼夜行の様相を呈してきた。百鬼跳梁すれば、必ず何か起きる――が世の常だ。ということで、現在、永田町で吹き荒れている“春の嵐”の主要キャストの近況を紹介していこう。
まずは、騒動の発端となり、アベノミクスをもじって“アキノリスク”と皮肉られている、アッキーこと昭恵夫人だ。渦中の夫人は先頃、福岡県内で講演を行い、「ご迷惑をおかけしました」と涙を見せる場面もあったようだが、「フェイスブックを見ると、疑惑が浮上した以降も何人もの人と会い、とても行動を自粛しているとは思えない状況」(前出の自民党関係者)とか。