皐月賞への出走を決めたファンディーナ。勇気ある挑戦が歴史を変えるかもしれない。牝馬の挑戦は14年のバウンスシャッセ(11着)以来だが、勝てば69年ぶり。グレード制導入後では初の快挙となる。その可能性は決して小さくないだろう。とにかく牡馬顔負けのスケールの大きさがある。500キロ台の馬体から繰り出すフットワークは完歩が大きく、迫力満点。デビュー3戦も圧勝に次ぐ圧勝だった。

 関東圏へのお披露目になった前走のフラワーCも番手から持ったまま抜け出し、ラスト1Fは流して入線。5馬身差をつけていた。勝ちタイムの1分48秒7は前日の皐月賞TR、スプリングSよりコンマ3秒遅いが、追っていれば間違いなく上回っていたか。大型牝馬でもテンよし、中よし、終いよし。騎乗する岩田も「おっとりした気性だし、どこからでもレースができる。とにかく楽しみ」と腕を撫す。

 調整も順調だ。レース5日後に坂路入り。4月2日に57秒7の時計が出たが、変なテンションの上がりはない。例年になくハイレベルの3歳牝馬。追加登録200万円を払っての出走は勝算があってこそだろう。

 ○は同じディープ産駒のカデナ。デビュー5戦すべてで最速上がりを記録する切れ者だ。すでに重賞を2つも制した。本番と同じ舞台だった前走の弥生賞は、馬なり中心の調整で仕上げに疑問もあったが、3~4角で仕掛ける強引な内容でも押し切った。トップスピードに入るのが早く、中山コースも向く印象だ。

 調整も今回は本番仕様。2週前時点で坂路追いが2本。上がり2Fで24秒台が出るほど動きが素軽くなっている。ファンディーナの強敵になりそうだ。

 ▲はスワーヴリチャード。近年優位に立つ共同通信杯の勝ち馬だ。★アルアイン、△ペルシアンナイトの池江コンビにも注意がいるが、レイデオロ、ウインブライトも連下には押さえたい。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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