皐月賞を予想するうえで、重要なのが展開。今年の3歳牡馬のように、力量が接近しているときは特に、ちょっとした流れの違いで結果も変わりやすい。昨年の皐月賞は、いわゆる「上がりの競馬」にはならず、持続力が要求された。最近はステップレースがスローペースになることが多いので、この形だと波乱が起きやすい。過去だとヴィクトリーの年などが典型。キレ味優先の時代だからこそ、キレないタイプの馬が台頭するときには穴になる。

 昨年は共同通信杯が唯一持続力型の競馬で、そこを勝ってきたディーマジェスティが本番も制した。共同通信杯組は最近、皐月賞で活躍しており、今年は、勝ち馬の▲スワーヴリチャードが人気になりそうだ。もちろん、この馬も強い馬だし、今年の共同通信杯も気持ち、中盤が緩いラップではあったが、スローというわけではなかった。ただスワーヴリチャードは中山多頭数向きの器用さはないように思える。そもそも中山は出走経験もない。人気ならば、軸ではなくヒモの上位に回したい。

 直前のトライアルはどうだったか。若葉Sは、そもそもメンバーレベルに疑問符がつく。弥生賞とスプリングSを比較すると、前者は典型的なスローの競馬、後者は1800メートルということもあって道中に緩んだラップがなく、持続力型の競馬。昨年と同様に「皐月賞らしい皐月賞」になるとしたら、重視すべきはスプリングSのほうだ。

 そこで◎ウインブライト、○アウトライアーズでいきたい。これまでのレースを見ると○のほうが、◎より強いようにも思えるのだが、過去のデータではスプリングSで先着したほうに分があるので、シルシ順はこのようにした。ただ両者とも、そこまで人気にはならないだろうし、2頭をともに買い目に盛り込んでいくことは可能だろう。

 弥生賞勝ちの△カデナは上がり勝負の競馬しか経験していないので、逆の展開になったときは不安。他では★レイデオロの勝ったホープフルSが持続力型の競馬ではあるのだが、タイムや、その後の成績から、メンバーレベルが低かったという可能性もある。馬自身もぶっつけ本番での皐月賞になってしまったし、★止まりとしておきたい。

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