この発言で、貴乃花親方への憎しみが増幅したとしても不思議ではないだろう。その半月ほど前の2月下旬、白鵬は3人目の内弟子を取ると発表している。

「内弟子は親方として協会に残れる者しか取れない。つまり、白鵬は貴乃花や相撲協会が何と言おうと“俺は親方になる”と宣戦布告したようなものです。ただ、稀勢の里人気で、白鵬に頼らずとも平気になった協会が、譲歩する見込みは少ないでしょうね」(前同)

 この“遺恨”に対し、スポーツジャーナリストの大野勢太郎氏はこう語る。「一つ言えるのは、貴乃花は誰もが認める大横綱であり、白鵬もまた相撲人気が低迷していた時期、一人横綱として相撲界を支えてくれた功労者だということ。だから、貴乃花も白鵬も実際は、お互いを認めあっていると思うんですね」

 置き去り事件にせよ、一代年寄の問題にせよ、周囲が騒いでいるだけで、「本人たちは気にしていないはず。それよりも今の相撲は稀勢の里の活躍もあり、非常に面白い。土俵外より土俵での戦いに注目してもらいたいですね」(前同)

 土俵外バトルも気になるところだが、まずは夏場所で“相撲の神様が舞い降りる瞬間”を期待しよう。

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