日本も危ない? ロシア「地下鉄爆破事件」の恐怖

 4月3日午後2時40分頃、ロシアのサンクトペテルブルクで、それは起きた。走行中の地下鉄車内で巨大な爆発が発生。車体がグニャリと折れ曲がるほどの衝撃は、地下空間を血と叫び声で満たし、死者14人という惨劇となったのだ。

「運転手が爆発発生後も停車せず、次の駅まで走らせたことで救出作業がしやすくなり、被害は軽減されましたが、それでも最悪の事態です。また、近くの別の駅からも爆発物が発見されました。そちらは事前に処理されたものの、これでテロ行為であることが確定しました」(在露記者)

 ロシアの警察当局がすぐに捜査を始めた結果、まもなく2つの事実が判明した。1つは、地下鉄車内での爆発は自爆テロであったこと。2つ目は、その実行犯がキルギス出身で、現在はロシア国籍を持つ23歳の男であったことだ。しかも、この男はIS(イスラム国)とつながりがあったというのである。

 “またしても……”の思いが世界中を包む今回のテロだが、放送大学の教授で、『中東から世界が崩れる:イランの復活、サウジアラビアの変貌』(NHK出版)の著書もある高橋和夫氏は、「一番重要なことは、サンクトペテルブルクで起きたということです」と話し、こう続ける。

「この街はプーチン大統領とメドベージェフ首相の地元であり、2人の人気がとても高いんです。また、テロ発生時はプーチン氏がベラルーシのルカシェンコ大統領と会談を行う前で、政権イメージにダメージを与えることができたんです」

 ISにすれば、ロシアはにっくき存在。2015年からロシアはシリアに爆撃を行っており、それに歯止めをかける狙いも考えられるという。

 15年には、ロシアの民間旅客機がISのテロで墜落して224人が犠牲になった事件もあり、「ロシアの警備は極めて厳重と呼べるもので、しかも、プーチン大統領と外国の首脳が会談の場を設けている所ですから、さらに厳しい態勢が敷かれていた。それをかいくぐってたわけだから、当局は戦慄している」(前出の在露記者)

 さらに高橋氏は、今回の警備態勢の弱点について、こう指摘する。「地下鉄は、軍事施設や大使館などと違ってソフトターゲットと呼ばれ、テロをする側にとっては非常に狙いやすい。ロシアのように警備が厳しい国といえども、そこまで手は回りません」

 我が国に目を向けると、史上最大級のテロ事件は、1995年の「地下鉄サリン事件」だった。「日本でも、このようなテロは起きうると思います。しかも彼らは目立ちたいわけですから、地方よりは大都市を狙うでしょう」(同)

 さらなる惨劇が起きないことを願うばかりだ。

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