石破茂(衆議院議員)「安倍政権の次の時代のことも、責任をもって考えなければいけない」やり抜く人間力

 私は、背広とパジャマ以外の服をほとんど着たことがない。政治家になる前の銀行員時代も、終電以外で帰ったことはあまりなく、帰ったら、ネクタイだけ外して寝ていました。

 パジャマが加わった分、少しは改善されましたよ。政治家になってからは、土日はほとんど予定が入っていますからね。たまに休みがあると、何していいかわからないから、ひたすら洗濯と掃除ですよ。

 お酒が好きなので、たまにプライベートで、飲みに行くことはありますけどね。ひと月に1回くらい仲良しの議員仲間で飲みにいくのが、楽しみですね。同郷の方だったり、同年代だったり、防衛族だったり、農林族だったり、色々です。

 同世代だと、飲みに行ったら、政治の話は一切せずに、ひたすら70年代アイドルを歌っています。アグネス・チャン、南沙織、岩崎宏美、キャンディーズとかね。ほとんど全部歌えますよ(笑)。一緒に馬鹿なことができる友達っていいですよね。そういう人とは、人生を語ってみたくなるじゃないですか。同じ時代を生きていますから。

 政治は、“俺の酒が飲めないのか”の世界ですから、お酒は大事ですね。外交の場でもお酒を振舞われることは多いですが、国の威信がかかっていますから、絶対に潰れられない。45歳のとき、防衛庁長官を拝命し、中国に行きました。当時の中国の国防部長(大臣)は相当シニアだったので、“日本の若造が“って感じだったと思います。飲み比べになって、マオタイっていう火を点けたら燃えるようなお酒を振舞われました。

 でも、5杯ぐらい飲んでいると、私が強いっていうのがわかる。そうすると、中国側は、情報局長、参謀長など大勢が次々と「乾杯」ってやってくる。“おのれ卑怯者”と(笑)。しかし、国家の威信に関わると思って、ひたすら飲みましたよ。しかも、だんだん、グラスも大きくなってくるんです。でも、中国では、酒を飲んでわけの分からないことを言う人が一番軽蔑されるというから、もう命懸けですよ。ようやく終わったと思ったら、“大臣、これから記者との懇談でございます”って(笑)。

 そんな経験ができたのも、若造を防衛庁長官に抜擢してくれた小泉純一郎さんのおかげ。小泉総理がいなければ今の私はないと思います。

 もちろん、田中角栄先生がおられなければ議員にもなっていません。田中先生は神だからね。常人の域を超えています。そう思いませんか? 歩いた家の数しか票は出ない、握った手の数しか票は出ないってよくおっしゃっていました。

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