15戦目となる「サイバイマン」とのバトルは伝説に残る一戦に。いつものように「根拠のない自信」でサイバイマンの相手を買って出たヤムチャ。意外にもバトルは一方的な展開になり、ヤムチャが圧倒。勝負は決まったかに見えたが、サイバイマンがまさかの自爆攻撃を決行。この攻撃でヤムチャは即死、サイバイマンも木っ端みじんに吹き飛び、勝負は引き分け。このときのヤムチャが倒れ伏しているシーンは、読者に強烈なインパクトを与え、後にこのシーンを再現したフィギュアまで発売。「やられ役・ヤムチャ」を象徴するシーンとして語り継がれている。

 16戦目は、人造人間20号が相手。逃亡した人造人間を捜索中、当の人造人間たちに「あんたらは見なかったか?」と話しかけてしまったヤムチャ。まんまとエネルギーを吸い取られたうえ、腹を貫かれて敗北。

 17戦目は、セル主催の格闘試合「セルゲーム」の見学中に勃発。セルの分身体であるセルジュニアと強制的に戦闘することになったが、ヤムチャがかなうはずもなく、あっさり腕を折られて完敗。

 そして最後の戦いの相手は、魔人ブウ。もはや戦いと呼べるレベルではなく、「チョコにされて食べられる」という屈辱的な敗北を喫した。

 以上、全18戦の結果は、8勝8敗2引き分け。これがヤムチャが残した全戦績となる。数字だけ見ると「勝率5割」となかなかの成績だが、勝った相手の大半は「名前のないザコキャラ」ばかり。見せ場の天下一武道会では、予選を除けばオール1回戦負けと、さんざんな結果に終わっている。

 ヤムチャは「大口を叩いてからの惨敗」がお約束。ただ、バトルで負ける“格闘家としての弱さ”よりも、どれだけ負けても大口を叩き続けてしまう“人間としての弱さ”に、ヤムチャが愛されている理由があるのかもしれない。

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