昔は計算上で「3~5万勝てる」パチンコ台がゴロゴロしてました。今ではそんな台も少なくなって、2万円レベルで妥協するパチプロも多いですのう。

 さらにはアタマだけではなく、自らの足を使う努力も重要です。「ホールの下見」はパチプロを廃業するまで休めない努力。何千回と通った店でも、状況は刻々と変化するものなので、実際ホールに足を運んで、どんな状況なのか自分の目で確認します。

 いわゆる“釘読み”も大事なんですが、1台1台の状況よりも、「店の傾向」を把握するのが一番の目的です。どんな基準で出すのか締めるのか。力を入れているのは新台か旧台か。お客にサービスするのは曜日なのか特定日なのか、あるいは月単位なのか。ネット情報では得られない告知が潜んではいないか。そんなあらゆるポイントから、前回下見したときと比較して、変化をチェックします。

 さらに大事なのは「次に下見すべきはいつなのか?」の判断。下見ばっかりしていては、打つ時間がなくなりますからのう。もちろん新規開拓も欠かせませんから、ふだん通わないホールのチェックも必要です。体がいくつあっても足りません(笑)。

 そんなとき、パチプロ同士で情報を交換したり、グループで持ち玉を分け合って打ったりすれば、もっと効率よく稼げます。実際そういう人もいますが、一般のお客さんが正々堂々と個人で打っているのに、パチプロが徒党を組むのはズルイなと、わしは思ってます。あくまで店のルールにもよりますけどね。

 意外に思われるかもしれませんが、プロとして長くやっていくには「ヘタクソ」に見せる努力も必要です。パチプロはいつも勝っているので、どうしても目立ちます。ホールから“パチプロ認定”されれば、追っている台の釘を締められたり、最悪の場合は「出入り禁止」もありうる。他のお客さんや同業プロに目をつけられた場合でも、徹底マークされて打つ台にあぶれてしまったりもしますしのう。しかし、「あいつはうまそうに見えるけど、実はたいした腕じゃなさそう」と思わせられたら、しばらくは安泰です(笑)。

 同業者の存在はけっこう微妙ですね。数ある候補から厳選したホールに向かってみると、開店前から同業プロがギッシリ。そんな日は狙い台に座れないことも多いので、打つ前からゲンナリしてしまいます。一方、知らないホールへ半信半疑で下見に行ったとき、同業プロを見つけたりすると「自分の目に狂いはなかった!」と安心します(笑)。

 そして、パチプロには健康管理の努力も大切です。勤め人と違ってボーナスも有給休暇もないので、風邪をひいただけで日当が吹き飛びます。なので、食生活に気を遣ったり、ジムに通って運動不足を補うパチプロも意外に多いんです。

 パチプロは勝ちまくって悠々自適なイメージがあるかもしれませんが、実際はこのように、水面の下でひたすら足をバタつかせています。朝から晩まで打てる時間と、不運な展開に耐えるタフネスさがあれば、誰でもパチプロにはなれます。ただし、それなりの努力が必要になることを覚えておいてくださいね。

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