金本阪神、優勝への「最大の敵」とはの画像
金本阪神、優勝への「最大の敵」とはの画像

 タテ縞の若き戦士たちが、躍動し、“悲願のV”に突っ走るが、思わぬところに落とし穴が待ち構えている!?

 <12年ぶりVあるで~> デイリースポーツ紙の一面に景気のいい言葉が並ぶように、金本知憲監督率いる阪神の快進撃が止まらない。5月25日現在(以下同)、26勝17敗、貯金9で広島と壮絶な首位争いを繰り広げているのだ。

「金本監督の掲げる“超変革”の意識がチームに浸透し、糸原健斗、中谷将大、北條史也ら若手が台頭。5月初めの広島戦では、彼らの活躍で9点差をひっくり返すなど、若虎たちの活躍がチームの士気を高めています」(スポーツ紙記者)

 守っては、ドミニカ出身のマテオとドリスの守護神コンビが安定し、中継ぎ陣も10年目の桑原謙太朗が“超変革”を遂げ、高橋聡文と4人で8勝3敗、30ホールド、18セーブと驚異的な成績を残している。このまま、首位をキープし、12年ぶりのVの可能性も現実味を帯びてきた。だが、好事魔多し――。

「“超変革”ともてはやされていますが、確実に弊害も出てきている。選手のポジションが固定されず、失策が35と12球団で断トツ。他にも、より多くの若手にチャンスを与えるためなんでしょうが、その日、活躍しても次の試合で使ってもらえるとは限らず、一部の選手から不満の声が漏れているようです」(前同)

 “超変革”も行き過ぎると、監督の暴走につながるというのだ。ある球団OBが、こう耳打ちする。「球団フロントが矢野燿大氏を作戦兼任バッテリーコーチにしたのは、事実上、矢野に采配を振るってもらうため。はっきり言うと、金本監督の“暴走”を抑えるのが矢野の役目なんですが、矢野がその機能を果たせていないようです」

 好調の裏では、さまざまな問題が噴出してきているようなのだ。さらに、阪神Vを阻む不安要素がある。それはズバリ、夏の暑さ。「阪神は、2008年に13ゲーム差を巨人にひっくり返され、15年も首位で9月に突入したものの、その後、失速。ペナント終盤戦に弱い傾向があるんです。その原因が7、8月の暑さなんですよ。セ・リーグの球場はドームが少なく、4球団の本拠地が屋外。特に夏場がキツく、ベテラン選手中心の阪神が秋に失速する原因は、これでした」(阪神担当記者)

 阪神ファンの間からも、「毎年、9月に失速するトラウマから逃れられん」との絶叫が聞こえてくる。しかし、今年の阪神は若手の台頭が著しい。例年のように、夏の暑さは影響しないようにも思えるが……。

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