「若手が台頭してきたとはいえ、得点源は福留孝介(40)、糸井嘉男(35)、鳥谷敬(35)という、3人あわせて“110歳トリオ”ですよ」(前同)

 24日の巨人戦で顔面に死球を受けて鼻骨骨折した鳥谷は、翌25日にも強行出場。今後も戦列に残る予定だが、影響が心配される。また、糸井は17日の中日戦から20打席以上ノーヒットが続くという大スランプ。得点力は大幅にダウンし、2勝5敗と貯金を3つも減らしてしまっている。

 野球解説者の江本孟紀氏も、不安をこう吐露する。「糸井のノーヒットは、すでに疲れが出てきている証拠でしょう。もしベテラン3人全員がヘタったら、どうするんだろうね。昨シーズン実績を残した高山俊や原口文仁だけでは、とてもカバーできないでしょう」

 夏場の暑さで疲弊するのは、ベテラン野手ばかりではない。先発投手陣にも夏バテの不安が囁かれる。「昔から夏場は、バッター有利、これが通り相場です。それだけに投手、特にゲームを作る先発投手の出来が重要になる季節なんです」(ベテラン記者)

 チーム防御率は12球団で唯一2点台だが、「これはリリーフ陣のおかげ」(前同)というように、先発陣は駒不足感が否めない。昨シーズン10勝を挙げた岩貞祐太が不調から登録抹消となり、若きエース・藤浪晋太郎も、20日のヤクルト戦で四死球を連発したあげくに4回持たずに降板。

「藤浪は、4月のヤクルト戦でも9四死球から大乱闘を招くなど、もはや制御不能。球が速いだけに打者としても、当たったらケガにつながる。バッターもたまったもんじゃない。香田勲男投手コーチも“(右打者の内角に投げる際)抜ける怖さと戦っている”という言葉を残すしかないほど、お手上げの状態です」(同)

 こうなると、8年目で開花した秋山拓巳はいいとしても、勝ち星を計算できるのは、35歳のメッセンジャーのみという状況だ。「先発の駒不足は明らかで、メッセンジャーは開幕から休みなくフル稼働。いつ“勤続疲労”がきてもおかしくない状況です。このペースで夏場も乗り越えられるのか、心配です」(同)

 気になるのは今夏の気温だが、5月24日に発表された気象庁の「3か月予報」によると、なんと猛暑との予測が出されている。「6月から8月までは、全国的に気温が高くなって厳しい暑さとなる見込みです。特に、8月は太平洋高気圧が本州を覆って、猛暑となるでしょう」(気象予報士)

 2年目の金本監督が宙に舞うかどうかは、今年の夏にかかっている。

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