ボクシング村田諒太「疑惑の判定負け」の深層の画像
ボクシング村田諒太「疑惑の判定負け」の深層の画像

 5月20、21日は日本ボクシング界にとって、お祭りのような2日間だった。WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥(24)の防衛戦、そして、ロンドン五輪ボクシングミドル級金メダリスト・村田諒太(31)の世界初挑戦となるWBA世界タイトルマッチなど、6試合の世界戦が組まれたのだ。

「結果、日本勢は4勝2敗と勝ち越し、日本のボクシングジムに所属する世界王者が12人も存在する状況に。中でも井上は3回TKOと圧倒的な強さを見せつけ、日本ボクシング界の黄金時代再来を予感させました」(スポーツ紙記者)

 元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二氏も、井上をこう絶賛する。「井上は歴代チャンピオンの中でも一番の天才だと思います。驕らないで練習に打ち込めば、世界王座よりグレードの高いスーパーチャンピオンになれますよ」

 だが、最大の関心は、村田とフランスのアッサン・エンダムの一戦だろう。ダウンを奪い、ロープやコーナーに何度も追い詰め、試合を優位に進めていたはずの村田が、1-2の判定で敗れてしまったからだ。竹原氏も、試合が終わった瞬間は、村田の勝ちを確信していたという。

「僕の採点では村田が5ポイント上回っていました。判定が出た瞬間は驚きました。ただ、手数ではエンダムが上。僕が現役の頃は手数より有効打が優先されていましたが、今回は、有効打より手数が優先された。それしか考えられない」

 竹原氏同様、117-110で村田の圧勝とした審判もいたが、別の審判は115-112でエンダムを支持、パナマのウスタボ・パディージャ氏に至っては116-111とエンダム圧勝と採点している。

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