クリークは前者。ギリギリまで出走できるかどうかが微妙で、僕さえ、その気になれば騎乗できる馬もいましたが、それでも、菊花賞は彼で。という思いは微塵も揺らぎませんでした。もっとも本当に勝てるとは思わず、勝った瞬間も、「あれっ、勝っちゃった……」という感じでしたが(笑)。

 だから、表彰式も、なんかフワフワとしたような不思議な感じでした。前年まで23年連続重賞を勝っていた名伯楽、伊藤先生が泣いているのを見て、びっくりしたのを覚えています。

――出走できたことが最大の勝因です。 勝利インタビューで答えた、あの言葉に嘘はありません。でも、もっと言うと、彼に乗れたことが大きな勝因であり、スーパークリークとの出逢いがあったから、今の武豊がある――これが、すべてのきっかけでした。

 日本ダービーが終わり、早くも来年に向けて2歳新馬戦が始まっています。今年は、どんな馬との出逢いが待っているのか!? 気持ちも新たに、一つ上の武豊を目指して、いいレースをしていきたいと思います。

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