『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送で再注目! 今「ハルヒブーム」を振り返るの画像
『涼宮ハルヒの憂鬱』再放送で再注目! 今「ハルヒブーム」を振り返るの画像

 大人気アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』が、4月7日からNHKBSプレミアムにて毎週金曜日に再放送されている。アニメファンならば知らない人はいないほどの“名作”だが、なぜここまでの人気作品になったのか。過去に巻き起こった“ハルヒブーム”をおさらいしてみよう。

 同アニメの原作は、谷川流氏によるライトノベル『涼宮ハルヒ』シリーズ(角川スニーカー文庫)。記念すべき第1巻『涼宮ハルヒの憂鬱』は、第8回スニーカー大賞を受賞。その後も「このライトノベルがすごい!」2005年版の作品部門で1位に輝くなど、ライトノベルファンを中心に人気を博した。

 そして2006年4月、京都アニメーションによってアニメ化され、ライトノベルファンのみならず、幅広い層からの注目を集める。「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上」という自己紹介も有名なヒロイン・涼宮ハルヒをはじめ、宇宙人の長門有希、未来人の朝比奈みくる、超能力者の古泉一樹など個性豊かなキャラクターが登場。ごくごく普通の高校生である主人公“キョン”を中心に展開する、タイムリープや宇宙人などのSF要素がちりばめられた学園ストーリーで、多くのファンをトリコにした。

 中でも注目を集めたのは、ファンの間では“ハルヒダンス”とも呼ばれている、同アニメのエンディングだ。登場キャラクターがコミカルなダンスを踊っている映像が流れるが、このダンスを真似して踊り、動画サイトなどに投稿するファンが続出。また、エンディングテーマの『ハレ晴レユカイ』は、オリコンの週間CDシングルランキングで5位にランクインしたことも。当時は、まだアニメソングがチャートに入ることは珍しく、この作品の人気を証明する形となった。

 ちなみに、大のアニメファンとして知られるNHKの塩澤大輔アナウンサー(39)は、NHKオンラインの記事で「(TBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の)“恋ダンス”が大ブームになりましたが、こうしたエンディングテーマに合わせて登場人物が踊るというスタイルが人気になったのは、『涼宮ハルヒの憂鬱』が先駆けではないでしょうか」と語っている。

 しかし、2009年より放送されたアニメ第2期では、“ある問題作”がファンをざわつかせた。第12話に「エンドレスエイト」というエピソードが放送されて以降、なんと8週にわたって、ほとんど脚本が変わらない同じストーリーが放送されたのだ。「終わらない夏休み」を過ごすという、原作にもある“リプレイもの”だが、約3年ぶりとなったアニメ第2期を楽しみにしていたファンは困惑。また、8回分続くことも告知されておらず、当時のネットには「いつまで続くの?」「アニメ界の“事件”」「京アニご乱心?」「原作そのままやる気?」といった声が相次いでいた。

 ただ、今となっては「なんだかんだあれは画期的だった」「今思えば“消失”(映画版『涼宮ハルヒの消失』)への伏線だったよな」と、当時を懐かしむ人も多い。そんな「エンドレスエイト」は6月23日より再放送される。

 初回放送から10年以上が経過した今、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の再放送でその魅力を再確認したという視聴者も多そうだ。まだ視聴していないという人は、かつてのファンが受けた衝撃を追体験してみてほしい。

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