舛添要一前都知事「小池百合子殺し」の復讐シナリオの画像
舛添要一前都知事「小池百合子殺し」の復讐シナリオの画像

 6月2日、ある本が出版された。タイトルは『都知事失格』(小学館)。著者は舛添要一前都知事だ。それに先立つ5月29日発売の『週刊ポスト』で舛添氏は、手記を公開。30日には朝日新聞にインタビューが掲載されるなど、騒動となった都知事辞任から1年を経て、意気軒昂なのだ。

 沈黙を破り、にわかに活気づく舛添氏だが、その原動力となっているのが、小池百合子都知事への“思い”なのだという。「手記のタイトルは『都知事失格の私から小池さんへ』で、手記の中では小池知事の手法や都政を徹底批判。書籍では最後の第7章をまるまる使って、彼女を批判しています。“小池憎し”の思いが、都議選を1か月後に控えて爆発した格好です」(全国紙政治部記者)

 実際、『ポスト』の独占手記には、辛辣な小池批判が躍る。そもそも、小池知事について、<私の友人のある自民党政治家が、彼女のことを「刹那主義の権化」だと評した>としたうえで、<「いま人気が出ればよい、その場がしのげればよい」というのが彼女の判断基準>と切り捨てる。さらに、五輪会場の諸問題や豊洲市場移転問題について、その“悪政ぶり”をあげつらっているのだ。

「舛添氏は今後、テレビ出演もいくつか内定しているようで、発言機会を確保しています。今後、小池都政批判を強めていくはずです。7月に都議選を控えたタイミングでのメディア復帰を決めたのは、偶然ではない。自民党の後押しもあり、“小池潰し”に全力をあげる計画でしょう」(前同)

 さらに舛添氏は、小池都知事の“天敵”を擁護。森喜朗五輪組織委員長を<私の“政治の師”にあたり、私は森オヤジと呼んでいる><オヤジはすっかり悪者にされたが、本来は、「気配りの政治家」>とヨイショ。“都議会のドン”と称された内田茂都議も、<彼ほど世間のイメージと実像が異なる人も珍しい><彼の真骨頂は、国や都に張り巡らされたネットワーク>と絶賛するのだ。

「小池さんの参謀格である若狭勝衆院議員が5月31日、自民党に離党届を出しました。次いで6月1日、小池さんも離党届を提出。都議選は小池さん率いる都民ファーストの会と自民党は全面抗争になります。舛添さんは自民党側に立ち、表舞台への復帰を画策しているんでしょう」(夕刊紙記者)

 しかし、舛添氏が何を言っても、効果はないとする手厳しい意見もある。都知事時代にファーストクラスなどを多用し、計9回の海外出張に2億4700万円も使ったことには、<コストに見合うだけの成果が上がればよい>とし、1泊数十万円もの高級ホテルのスイートルームに宿泊していたことも、<都知事である私の役割は、出張先でのスピーチを考えること>と主張するなど、反省の色がまるでなく、国民には理解されないというのだ。

「自己弁護と責任転嫁とマスコミ批判だけ。スイートルームじゃなきゃスピーチが考えられないなんて、聞いたことがない。それに、海外出張の成果とは何なのか、すべてあやふやです」(政治アナリストの伊藤惇夫氏)

 ゾンビのように復活してきた舛添氏だが、その「小池殺しのシナリオ」は通用しそうにないかも!?

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