月姫、大魂、心愛「キラキラネーム」あなたは全部読める!?の画像
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「大魂」「月姫」「輝弥虎進」……あなたは、これが分かる!? 夢と願いが詰まった創意工夫? それとも、ただの悪ふざけ?

 新年度開始から2か月あまり。職場の新入社員の顔ぶれをようやく認知したものの、「この名前……なんて読めばいいんだ?」と戸惑った経験のある人もいるはずだ。「近年、学生の名前に、とにかく強引な当て字や理解に苦しむ言葉選びが目立つようになりました。名簿を作るのも一苦労ですよ」 ある大学の教務職員もこう嘆く通り、最近、とにかく“超個性的”な名前が花盛りなのだという。

 名前の流行が時代とともに変わるのは、当たり前と言えば当たり前。明治安田生命が毎年発表している新生児の命名数ランキングを見ると、たとえば男児では1979年から86年まで、甲子園~プロ野球ヤクルトで活躍した荒木大輔投手の人気を反映して「大輔」が1位を独走。女児では83~90年まで「愛」が不動の1位だったが、翌年のランキングでは、前年まで10位以内にも入らなかった「美咲」が突如首位に躍り出て、その後6年にわたってトップを守った。

「90年の末に放映されたドラマ『クリスマス・イヴ』で清水美砂が演じた重要なサブキャラの名が美咲でした。翌年からの驀進は恐らく、この影響でしょう」 こう語るのは、ネーミングと時代性の関係をウォッチするライターの飯田尚氏。「このように、かつては名前の流行は世相を反映したもので、悪く言うと似たような名前になることも多かった。テレビや雑誌など、娯楽と言えばマスのものだった時代ゆえですね」

 そんな中でも、変わった名前の子どもは現れた。“個性的すぎる名前”の筆頭として今も歴史に残るのが、93年の“悪魔ちゃん”騒動。東京都に住む父親が子どもに「悪魔」と命名申請したところ役所に受理されず、「“悪”“魔”いずれの字も命名に使える常用漢字であり、可能なはずだ」と裁判を起こした騒動だ。飯田氏は、「この頃から“個性的すぎる名前”が世の中に増えていったような気がします。近年はマスの娯楽が成立しなくなり、名前もますます親の好みが先鋭化してくる傾向に。あまりにファンキーすぎて、もはや親以外には誰も解読できない“唯一無二”の名前ばかりです」

 そうした名前は、いつしか「キラキラネーム」と呼ばれるようになった。いったい、何がどうキラキラしているというのだろうか? ここからは、関係各所の協力を得て集めたここ数年のキラキラネームの実例を、クイズ形式で見ていこう。まず、初級編から。

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