ゆま「アハハ! 言っておきます。島田さんもテレビに向かってしゃべるんですか」

島田「しゃべるどころか、しょっちゅう物を投げてるわ。ほんま、今のテレビはあかんわ。バラエティ番組でも、ええところで、“その前にコマーシャル”って、すぐCM入れるやろ。“ボケ!”って言って物を投げて、テレビを潰してやったわ」

ゆま「えええっ!?」

島田「ただな、テレビを潰すときは、やっぱり観客がおらんとオモロないな。一人でやっても、しらけるやろ。嫁はんが一緒にテレビを見ているときに、これをやったら、おもろいねん。ビックリした顔しよるからな~(笑)」

ゆま「イタズラっ子みたいですね。ずっと思っていたんですが、島田さんって服装も若々しいですね」

島田「そやろ? 俺は昔から、若者が着るオシャレな服が好きやねん。嫁はんにも“あんた、首から下は18歳やな”と言われるで、ガハハ!」

ゆま「いいですよ、似合っています」

島田「似合ってなくてもええねん。俺が着たい物を着る。なんでもそうや。人に迷惑さえかけてなかったら、周りの目なんか気にする必要あらへん。自分がやりたいこと、自分が気持ちええことをやればええねん」

ゆま「その考え方、すごくステキだと思います」

島田「たけしも、さんまも、そんな感じやで。自分のやりたいことをやってるだけ。もちろん、努力はしてるだろうけどな」

ゆま「洋七さんから見て、今のお笑い芸人さんはどう思いますか?」

島田「個性がないな。ネタはおもろいし、よく作り込んでる。でも、今の子は“素”に戻ったとき、ほんま、普通にええ子ばかりやねん」

ゆま「島田さんのお話を聞いていると、テレビに映っていないところでも、ハチャメチャな感じがしました」

島田「まあ、時代が違うといわれればそれまでやけど、もうちょっと破天荒にやってもええと思うで、今の若い子たちは」

ゆま「破天荒に生きるコツとか、ありますか?」

島田「コツ? んなもん、とりあえず“人の言うことは聞かない”。あと、“人には謝らない”。さっきも言ったけど、人に迷惑をかけなければ何をやってもええねん」

ゆま「なるほど。それくらいの気持ちで生きたほうが、きっと楽しいですよね」

島田「そやで。人生は長丁場やで。ゆまさんも、これから芸能界で何十年と生きていくんや。自分のやりたいこと、気持ちええこと。信じた道を突っ走っていけばええと思うで~」

ゆま「本当に、ありがとうございます!」

島田「おう。じゃ、またな。頑張ってや~」

島田洋七 しまだ・ようしち
1950年2月10日、広島県出身。1975年に島田洋八と結成したお笑いコンビ『B&B』で大ブレイク。漫才ブームのパイオニアとなる。87年に自費出版した著書『振り向けば哀しくもなく』は、後に『佐賀のがばいばあちゃん』と改題し、これまでに全世界で600万部以上を売り上げる大ヒットになっている。

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