野田氏は、小池都知事とも蜜月関係にある。野田氏は、去年の都知事選に出馬した小池氏を「私はまったく向いていないが、彼女には(都知事としての)資質があると思う」と持ち上げ、その後、衆院東京10区補選では、小池知事が推す若狭勝氏の応援にも駆けつけている。「岸田派有志に加え、小池さんの援護もあれば、野田さんが総裁選の“台風の目”になるかもしれません」(前同)

 最後は、安倍首相の最大のライバルにして不倶戴天の敵である石破氏の動向だ。「森友騒動では“昭恵夫人を国会に呼ぶべき”など、安倍首相の神経を逆なでする発言を連発し、対決姿勢を鮮明にしています。12年の総裁選で地方票を固め、安倍総理を苦しめたことに自信を持っているんです。来年9月の総裁選でも地方票では勝てると踏み、現在、精力的に地方行脚を繰り返しています。弱点である議員票を固めるため、自派閥の水月会や派閥横断型の勉強会(さわらび会)の勢力拡大も図っていますから、本気も本気です」(前出の夕刊紙記者)

 官邸が警戒しているのは、石破氏がかつて“参院のドン”といわれた青木幹雄元参院議員会長に接近していることだという。「経世会の流れを汲む額賀派は、かつて自民党を支配した巨大派閥でしたが、今や、党内政治では完全に蚊帳の外。影響力はほとんどありません。同派のOBで現在も派閥に影響力を残す青木氏を通じて額賀派の協力を得られれば、石破さんは強くなる。もし、石破派と合併がなれば、一気に麻生派を抜いて党内の第2派閥に躍り出ます」(前同)

 石破氏にとっても、今回の戦いが政治生命を賭けた正念場となるはずだ。「安定していた安倍政権も自民党も、どこかざわついている状態です。これほど傲慢な政権が長続きするはずがありません。“安倍降ろし”の動きが本格化したら、3選は果たせないでしょうね」(本澤氏)

 “史上最強”政権の命運や、いかに……!?

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