また、会社の中でも、子育てって会話の共通のトピックになりやすいはずなんですが、社内で男同士が子育ての会話をすることはなかなかハードルが高いのが現状です。でも、僕は“お子さんいらっしゃるんですか?”と、あえて切り出すんです。そうすると、“今度、運動会でさ、仕事どうしようか悩んでいるんだ”って言われて、“僕がフォローするんで、先輩、休んじゃってください”と言うと、グッと関係が深くなるんです。

 そして、何よりも、子育てしていると、「子どもに負けたくない」「老けたくない」「格好いい親でいたい」という気持ちがわき、ひとりの人間として、進化し続けることにもつながっている気がしています。朝起きてウダウダしているような姿は見せたくないですね。あと、子どもがいないときは、黄色信号だと渡ってしまうことが多かったんですが今は違います。子どもの目を意識するとピリッと緊張感を持って日々の生活も送れるんですよ。

 子育てっていいことづくめ(笑)。みんなに薦めたい。ただ、子育てだけに専念するのではなく、収入面でも大黒柱でありたいと思っています。仕事と育児の完全両立。「ムリなこと言っちゃってるよ」と思われちゃうんですけどね。一生に一度の人生なので、少し無理して、仕事も子育ても全力投球したいと思っています。

 バリバリ働いて、子育てもする。そういう人をスーパーダディと呼んでいます。妻の発案で協会を立ち上げて、7月にはNPO法人になる予定です。男はやっぱり遊びたいっていう気持ちが強いと思うんですが、その遊びたい気持ちを子育てに向けられるように「男ならではの楽しい子育て」を提案したいと考えています。

 多くの男性に知ってもらいたいです。子育てって楽しいし、仕事にもいい影響をもたらすということを。そして、私の子育て実体験をまとめた本「スーパーダディ ビジネスマンの勧め」を読んで「子育ての醍醐味」を感じてくださればと思います。

撮影/弦巻 勝

高橋一晃 たかはし・いちこう
1966年生まれ。TBSテレビに入社後、プロデューサーとして『オールスター感謝祭』『気分は上々』『恋するハニカミ』『王様のブランチ』『アッコにおまかせ!』などの数々のヒット番組の制作に携わる。現在は、『サンデージャポン』などを担当。テレビプロデューサーとして活躍する一方、仕事と子育ての完全両立を目指す『NPO法人(申請中)スーパーダディ協会』代表理事として、新しい男性の生き方を発信している。話題のビジネス本「スーパーダディ ビジネスマンの勧め」はアマゾン高評価ランキングでベスト10入りしている。

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