一方、小泉氏には厚生労働大臣のポストが用意されているという。「小泉氏は、自民党の若手議員とともに、保育や幼児教育を無償にするための“こども保険”創設を提言していますから、厚労大臣には適任でしょう。こども保険とは、現在の社会保険料に0.1%上乗せし、3400億円の原資を確保しようというもの。未就学児1人当たり月額5000円が支給でき、子育て世帯の負担が軽減されます」(前出の政治部記者)

 政治評論家の有馬晴海氏も、こう語る。「お父さんの小泉純一郎元首相は沈没しかかった自民党を立て直した人。“泥船(安倍政権)の修正人”としては適任ではないでしょうか。塩崎恭久厚労相を別のポストへ横滑りさせ、厚生労働大臣を空けて待っていたら、進次郎氏も入閣要請を受けやすくなります」

 だが問題は、その“泥船”に乗るかどうか。「彼は石破茂氏にも近く、これまで一貫して“大臣にはならない”と入閣の誘いを断ってきました。イメージが悪化した安倍内閣の色がつくことは、避けたいでしょう」(政治部記者)

 とはいえ「国家戦略特区に賛成」「(憲法9条への自衛隊の)明文化は当然」など、最近、安倍首相寄りの発言も見せる進次郎氏。入閣を受けるかは五分。では、橋下氏はどうか。

「5月末に橋下氏が日本維新の会の政策顧問を退き、“党派(維新)色”を薄めたところがミソ。民間人として入閣するための布石だったのではないでしょうか。市長を辞めてからの発言を聞いていても、橋下氏が政治に興味があるのは事実です。ご自身の末っ子が成人に達するまで、その子の負担にならないように政治の一線から身を引いたといわれていますが、民間人の大臣ならマスコミもよほどのことがないと叩きません。将来、中央政界へ進出する実績作りのためにも、入閣要請は受けるでしょう」(前出の有馬氏)

 また、目玉作りと同時に予定されているのが、“問題大臣”の大リストラ。「金田勝年法相、山本幸三地方再生相、山本有二農水相、稲田朋美防衛相は再任されないでしょう」(前出の鈴木氏)

 金田法相はテロ等準備罪の審議でシドロモドロ発言を繰り返し、山本地方再生相は「がんは学芸員」と暴言を吐いて批判を浴びた。

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