夏の重賞は4歳馬が好成績で5歳馬がそれに続くという構図になることが多いが、七夕賞は4歳馬の出走そのものがそれほど多くはなく、それゆえに5、6歳馬が好走馬の中心となる。前走G1・G2組は意外とここでは強くはなく、前走もG3、あるいはオープン特別という馬がよく走っている。G1・G2からここという選択をする時点で近走内容があまり良くないケースが多いのだろうし、その一方でハンデは背負わされているのだろう。

 ハンデについてはこの原稿を書いている時点では類推しかできないので個別の馬の取捨には用いないが、「前走から斤量増の人気馬」と「前走から斤量減の穴馬」が馬券的には狙える。前走と同斤量、さらに同距離というような、変化のない馬が一番買いづらい。

 さて、今回の想定馬では○ゼーヴィントが人気を集めそうだ。同じ福島でラジオNIKKEI賞を勝っているし、4戦連続で重賞連対を果たしている。ハンデがどうなるかだが、福島記念時が55キロでそこから2、2着だからもらいすぎることはないだろう。ただ、先述したように前走G2からここ、という臨戦パターンはイメージほど結果を出せていない。休み明けリスクもあるので、絶対に軸というよりはオッズと相談していきたい。

 ここでは、レース間隔が開いていないということと、この手の条件のスペシャリストに近い◎マイネルフロストを推しておきたい。前走が鳴尾記念なので距離の変動はないが、ハンデはおそらく57キロなので前走から1キロ増し。そこが損に見えて票は集まらないだろうが、56キロと57キロで結果に大きな違いはない。もともと休み明けは走らないが、使い込んでもまた走らないという厄介なタイプで、休み明け3~4戦目から好走し始めて好調期が3~4戦続くというのがこの馬のパターン。

 最近は、昨暮から年明けにかけての中山戦が低迷期。ところが、走らないはずの休み明けで新潟大賞典を2着と好走し、鳴尾記念も3着。これをポジティブに捉えれば「3戦目はさらに良い=勝つかもしれない」ということになる。

 ▲はフェルメッツァ。重賞では少し足りないかもしれないが、チャンスがあるとしたらこのようなハンデG3だろう。福島は好走も凡走も経験があるが、合わないことはないはずだ。

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