高橋由伸監督への苦言は大きなお世話? 大物OBたちの「巨人批判」大検証の画像
高橋由伸監督への苦言は大きなお世話? 大物OBたちの「巨人批判」大検証の画像

 後輩たちを思えばこその“親心”でも度を越してしまえば大きなお世話。いささか過激で有名すぎる応援団はチームの勝利で黙らせるしかない!

 球団ワースト記録の13連敗以降もなかなか調子が上がらず、Bクラスを低迷する読売巨人軍。最大の原因は、とにかく打てないこと。チーム打率は.240とリーグ4位で、本塁打数も42本でリーグ5位(首位の広島は75本)。総得点225が失点の268を大きく下回るようでは、勝てるはずがない(数字は6月29日時点)。

「今、ジャイアンツはすごく空気悪いよね。みんな、不安になってるよ」とは、巨人軍OB会副会長で前横浜監督でもある“絶好調男”中畑清氏が、6月11日にテレビ東京『SPORTSウォッチャー』に出演した際の発言。中畑氏だけではなく、あまりの“絶不調”ぶりに、栄光の巨人軍OBたちから、次々と手厳しい声が飛んでいる。

 最も舌鋒鋭く巨人批判を繰り返しているのが、監督としてヤクルトと西武を日本一に導いた“管理野球の鬼”広岡達朗氏。<今の巨人軍は、伝統のユニホームが似合わない選手が多すぎる>(6月8日「サンケイスポーツ」) <チーム野球をやってきていないツケが回っている。高橋監督も勉強不足だ>(6月6日「THEPAGE」) <いい選手を集めれば勝てるわけではない。それは球宴でお祭り>(6月9日「サンケイスポーツ」)などなど、6月だけで6回も、スポーツ紙や週刊誌で巨人に苦言を呈したのだ。

「確かに、その批判は当たっていますが」と語るのは、野球評論家の江本孟紀氏だ。「今の巨人は、打線のつながりは悪いし、これといった若手が育っていない。でも、それは負けが込んでいるどのチームにでも言えることで、巨人だけの問題じゃないと思うんです」

 V9時代や長嶋監督のメークドラマ、原監督の絶頂期といった栄光の時代と比べて情けないからといって、具体的な対案を示さず、一般論だけを語るのは怠慢だというわけだ。

「喝!」でおなじみの“元祖・安打製造機”張本勲氏の場合は、一般論ですらない“印象論”。13連敗を喫した翌日の6月11日には『サンデーモーニング』(TBS系)で「よくあること。気にする必要はない」と擁護したものの、交流戦で最下位になった6月18日には同番組で「なんだ、本当にもう。まさかと思いましたけど」と“喝”にもならない愚痴をもらしている。

「巨人では、少し負けが込んでくると大姑、小姑が騒ぎ始める。しかし、いくら真っ当な批判でも、時と場合によっては選手や監督に悪影響を及ぼします」(スポーツ紙デスク)

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