韓国・文在寅大統領、“ミサイル発射”で「親北朝鮮政策」に影の画像
韓国・文在寅大統領、“ミサイル発射”で「親北朝鮮政策」に影の画像

 7月4日にICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射した北朝鮮。「独立記念日の贈り物が気にくわないだろうが、今後も大小の贈り物たちを頻繁に送り続けてやろう」 金正恩委員長は、こう宣言し、米国への宣戦布告とも取れる挑発を行った。

「ミサイル発射には米国への威嚇に加え、6月30日の米韓首脳会談でトランプ米大統領と文在寅韓国大統領が北への制裁に対して足並みをそろえたこと、さらに、北朝鮮のミサイルが高性能であることを世界にPRする意味合いがあります」と言うのは拓殖大学客員研究員で元韓国国防総省北朝鮮分析官高の高永喆氏。

「今回の『火星14』は正常角度で発射すれば、飛翔距離は6000キロ以上で、米本土に到達するレベルです。北朝鮮は人工衛星を6回中2回、軌道に乗せたことがありますが、その際の飛翔距離は1万キロ。8000~1万キロ飛ばせる本格的なレベルのICBMも、すでに完成段階にあると見てよいでしょう」

 トランプ米大統領も<この男は他にましなことはやれないのか>とツイッターで非難したが、最も頭を悩ませているのが文大統領だという。「親北朝鮮派の文大統領は、北朝鮮には圧力をかけつつも、対話に応じるという方針。6月30日に行われた米韓首脳会談の共同記者会見では、北朝鮮に対して“政策だけでなく対話も重要”と述べる文大統領と、“対話には核の放棄が必要”と主張するトランプ米大統領の溝が決定的になった」(全国紙国際部記者)

 その直後に北朝鮮にミサイルを発射され、文大統領のメンツは丸潰れ。「文大統領は、4日に急遽、国家安全保障会議を開いて、“こうした挑発行為が繰り返されれば経済協力、人道支援はありえない”と表明しました。18年の平昌冬季五輪では南北共同開催を目指し、政治とスポーツは違うからと米国を説得していましたが、北の挑発が繰り返されれば米韓の温度差は広がってしまうでしょう」(前同)

 他にも問題は山積み。「文大統領が、米韓会談で“THAAD配備を撤廃しない”と明言したのは、安全保障面では一番の成果でしたが、韓国の最大貿易相手国である中国の猛反発は必至。韓国経済が大ダメージを受けることが予想され、経済界には、文大統領の決断に反対する意見もあります」(前出の高氏)

 さらに、人気取りの決まり手“反日”にも待ったがかけられそうだという。「米韓首脳会談後に発表された共同声明には、“韓米日3か国協力を拡大させていく”との文言が盛り込まれ、“3か国関係”や“3者”という言葉が計5回も登場。米国は今後、韓米日が協力するよう、行き過ぎた反日政策に圧力をかけるとみられています」(前出の記者)

 八方塞がりの文大統領に打つ手はあるのか。

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