サンドウィッチマンが「人気芸人2位」に君臨できる理由の画像
サンドウィッチマンが「人気芸人2位」に君臨できる理由の画像

 7月23日に放送された『誰だって波瀾爆笑』(日本テレビ系)にサンドウィッチマンの伊達みきお(42)と富澤たけし(43)が出演した。芸歴20年、『M-1グランプリ2007』の優勝でブレイクしてから10年目になるサンドウィッチマンだが、いま10代から絶大な支持を獲得。”1番好きなお笑い芸人2017”というアンケートでは、ブルゾンちえみ(26)を3位に抑え、明石家さんま(62)に次いで堂々の第2位に輝いているという。

 サンドウィッチマンは、二人ともその見た目からは想像もつかないエリート家庭で育った。伊達の実家は伊達政宗の分家だという、由緒正しいお家柄。親戚はエリートだらけで、曾祖父は検事、祖父は東大卒、従兄弟は弁護士、両親は銀行員というお堅い家庭環境に生まれた。テレビはNHKしか許されず、父親が風呂に入っている間だけお笑い番組を見るのが楽しみだったという。一方の富澤も父は高級スーパーの支店長で、漢字の練習をさぼると殴られるほどのスパルタ教育を受けた、と振り返っていた。

 そんな良家のお坊ちゃん二人は、高校のラグビー部で出会った。高校時代は常に一緒に行動するほど仲の良かった二人だが、卒業後は別々の道を歩き始める。しかし、もともと芸人を志していた富澤が、3年かけて伊達を口説き落とし、24歳のときにコンビを結成。そろって上京した24歳からの約10年間は1DKの木造アパートで同居生活を送るなど長い下積み時代を経て、33歳でついに『M-1グランプリ』優勝を勝ち取った。敗者復活枠からの見事な逆転劇だった。

 サンドウィッチマンには、ピンで活動しているイメージがほとんどない。伊達が「コンビ芸ですからね、我々は。やっぱりネタ番組だとか、ちゃんと二人で呼ばれるようになりたいですね」と語っているように、現在でもコンビで年間120本以上はステージに上がっている。番組ではサンドウィッチマンの地方営業に密着取材。すると、コンビ間でさまざまな役割分担がなされていることが判明した。

 芸歴20年目でも楽屋は若手と同じ大部屋。本番までの空き時間は、伊達が芸人仲間やスタッフと和やかに談笑する一方で、「密着取材が嫌い」と公言する富澤は、カメラが近づけば背を向け、楽屋に戻ってくれば隅っこでゲームに没頭するありさまだった。

 さらに、サンドウィッチマンのサイン色紙の大半は伊達が書き、富澤はちょっと付け足す程度。伊達にその理由を聞いてみると「富澤は一生懸命ネタを書いてくれるので」「僕はその能力がないので」と語り、サンドウィッチマンならではの役割分担とルールが存在することを明かした。ちなみに二人ともガラケーの愛用者で、富澤はいまだにガラケーでネタ作りをしている。本人に尋ねると、「仕事終わって帰ってきて、夜中から書き始めて、けっこう3時4時まで書いたりします」と、ベテランとは思えないほど熱心にネタ作りに励む一面を見せていた。

 そんな二人は、用件以外の会話はほぼゼロで、本番直前のネタ合わせさえ一切しない。伊達いわく「もう(ネタは)入ってるんでね。しなくなりました」とのこと。しかし、ネタに関することはすべて富澤が仕切っているように思えるが、直前に耳打ちしてネタを決めるのは意外にも伊達なのだ。富澤は「こだわりというか……やっぱり相手の意見を尊重する。それがコンビとしてやってて、潤滑になるんじゃないですか」と真剣な表情で話し、「こっちが一方的に全部決めて押しつけたら、不満も出てくるだろうし」「僕がやりたいなと思っているものがあったら、(伊達の)意見を聞いた上で話はします」と、ネタにも相方にも真摯に向き合う姿勢をうかがわせていた。

「サンドウィッチマンは、ダウンタウンの松本人志(53)が“ネタを見たい芸人”として挙げるなど、芸人仲間から高く評価されています。一方で、東日本大震災への支援を継続的に行い、これまでに4億円以上の義援金を集めています。そんな、義理人情に厚いところも、幅広い世代から支持される理由かもしれませんね」(お笑いライター)――東北を代表するスター!

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