2週目に入る夏の小倉競馬だが、今週は前半戦のハイライト、小倉記念が行われる。前4年の小倉記念を振り返ると、目立った成績を残しているのが池江厩舎だ。14年にサトノノブレスで勝ち、13年、15年、そして昨年が2着と4年連続で連対馬を送り出している。

 今年の池江厩舎は夏の中京競馬終了時点でリーディングのトップ。重賞タイトルもG12勝を含む7勝と中身の濃い成績を残しているが、重賞8勝目へ送り出す今年の2頭も期待が大きい。まずは、ストロングタイタンだ。2~3歳時に裂蹄で8か月の休養があり、まだキャリアは10戦。それでも[5・1・0・4]の好成績を残している。重賞挑戦は2度あって今年の中山金杯が9着、続く小倉大賞典も5着だが、いずれも勝負所で窮屈な競馬を強いられての結果。力不足とするには当たらないだろう。

 その証拠に5か月ぶりに復帰した前走の準オープン特別をいきなり快勝。それも1分58秒3のレコードだった。さらにレース後「落鉄していた」の発言は騎乗した川田だ。オープンへの即、返り咲きはレース内容も価値が高い。

 改めて挑む今回の重賞だが、強調できるのが夏場の実績だ。6~8月は[3・1・0・0]で、池江師も「夏に強い」と話すほど。

 コース相性もいい。デビュー勝ちがこの小倉で、翌年の3歳時も2戦2勝。つまり夏開催の小倉では3戦負けなしの成績を誇っている。前走時の発表馬体重は前走比較12キロ減の518キロだったが、冬場と違い発汗状態の良さからくるもの。まさしく夏馬体質そのものだ。好状態をキープしている中間。初重賞Vの可能性が極めて高くなってきた。

 ベルーフも可能性のある馬だ。前2年はともに2着に好走。同馬にもコース相性の良さを感じるが、特に惜しかったのが昨年だ。直線入り口で外に弾き飛ばされる事象があり、着差がクビだっただけに手痛い不利だった。今回の鞍上は昨年コンビを組んだホワイト。来日初日に2勝を上げ、モチベーションを高めているだけに魅力の鞍上になる。

 さて、同じ日曜日には新潟で3歳限定のダート重賞レパードSも行われる。目玉は関東馬のエピカリスだが、関西馬で馬券的におもしろいのがテンザワールドだ。

 短ダートから中距離ダートに転じた今季が2、1、1着。特に前走は降級古馬を問題にしなかった。馬込みや、キックバックにも怯まない強い気性。好位からの差し切りまであっていい。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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