最強の高速道路は!? 首都高、新東名…勝手にランキング!の画像
最強の高速道路は!? 首都高、新東名…勝手にランキング!の画像

 数ある高速道路の中で、最強の高速道路はどの路線なのか。今まで答えが出なかった究極の問いに勝手に終止符を打つのが、今回の企画の目的だ。

 今回、識者や一般ドライバーの意見を聞きつつも、編集部の独断と偏見で各ランキングを作成した。なお、今回の高速道路には、A路線のみならず、A路線、B路線、本四連絡道のほか、都市高速、都市圏自動車専用道も含むこととした。

 まず、“最強の高速道路”栄えあるトップの座を射止めたのは首都高だ。大都市・東京の街中に張り巡らされ、カーブを連続させる道路設計は、ドライバーの心を揺り動かすものだ。現在、日本で都市高速があるのは首都圏、名古屋圏、阪神圏、広島、北九州、福岡だけ。その中で首都高ほど、映える道路はない。

 SAやPAの楽しみは期待できないが、運転こそ高速道路の醍醐味であることを考えれば、当然の結果かもしれない。たとえば制限速度ギリギリで、あのカーブ群を駆け抜ければ、このうえない快感が得られる。

 一方、最新感を求めるなら、新東名や新名神、伊勢湾岸道がリーディングロードと言える。道路設計としては、道路構造令を凌駕する140キロ設計。車線幅員が3.75メートルあるのだが、そもそも同3.6メートルというフィート基準の東名とは次元が違うのだ。

 それは、トンネルや橋梁といった構造部の比率にも表れている。新東名の御殿場JCT~三ヶ日JCTにおける、この数字が58%なのに対し、東名の同区間では20%でしかない。最小半径も、東名の300に対し、新東名は3000(伊勢原北IC以東は1500)。トンネルの照明も、従来の対象照明に対し、新東名はプロビーム照明と、何から何まで最新!

「静岡県内の新東名においては、最高時速を日本最高の110キロに引き上げる試験を今年度中にも行う予定です。これでいい結果が得られれば、今後、新基準道路の最高時速の見直しが進み、将来的に法定速度120キロの可能性もあるんです」(全国紙記者)

 とはいえ、最新ゆえの弊害もある。ドライバーから、「単調で眠くなる」との声が多く聞こえてきたのだ。運転の楽しみという観点から、今回は順位を低くしたものの、国内の高速道路環境を考えるうえで、非常に意義深いと言えよう。

 一方、東北道も安定した道路設計が売りで、仙台や一関、八幡平以北では常時80キロ規制が敷かれるが、その車窓風景には変化がある。安達太良山や岩手山の山々に、白河城や白石城の天守閣や郡山が見られるだけでなく、平野と山間部の“配置”も絶妙だ。

 また、新東名に準ずる設計でありながらも、伊勢湾岸道は景色が抜群。巨大港湾を見下ろし、遠く名古屋市内を臨む。運転手も同乗者も爽快な気分になるはずだ。今回は、横風の強さと勾配の急さ、さらに、総延長の短さから、東北道よりランクを低くした。

 こうした観点とはまったく異なり、ある意味、最強の高速道路と言えるのが仙台東部道路。東日本大震災で、あの巨大津波の被害を食い止めたからだ。盛り土構造には否定的な意見も多いものの、こうした活用法は今後も増えていくべきだろう。

 一方、最凶の高速道路といえば、阪神高速がぶっちぎりだろう。車線変更をしようにも、その区間が異様に短い、あるいは、誰も道を譲ってくれないなどから、仕方なく何周か回ってしまったという経験を持つ人もいるはずだ。また、3号神戸線はオービスがこれでもかとレンズを光らせるにもかかわらず、暴走車両や煽り運転が頻出。事故が多いのも納得だ。

 道東道や東北道・岩手山SA以北のように、最近は給油できない区間が増加している。150キロ以上も給油できない箇所は、日本に10か所もある。意外にも、そのうちの6か所が首都圏にあり、最長区間は北関東道・笠間PAから上信越道・横川SAまでの173.6キロである。

 他方、高速道路のもう一つの楽しみ、SA・PAでトップに推したいのは、新東名・長篠設楽原PAだ。かつて歴史に名を刻む戦が起きた地だけに、施設全体が戦国時代をモチーフにしている。フードコートは、「家康 鯛天丼」「信長 赤味噌らーめん」など、歴史好きにはたまらないラインナップ。織田信長のコスプレコーナーのほか、織田軍本陣跡地も観光できるのだ。

 足柄SAと三木SAはアクセスの良さから、誰もが一度は訪れたことがあるであろう巨大SA。用はなくとも、ついつい立ち寄ってしまっては、あれやこれやと買い物をしてしまう。

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