カブレラは、怪力を武器にホームランを量産。西武で4年間ともにプレーをしたG.G.佐藤氏は、その凄さを目の当たりにしている。

「カブレラは次元が違いました。場外弾だけでなくて、右方向への軽打もできる器用な選手でした」

 日本での通算打率が3割超えと率を残せたのも、カブレラの強みだろう。

 一方のローズは実働13年間と息の長い活躍を見せた。パ・リーグを制した01年は主に3番を打っていたが、その前年は4番に座り、本塁打王と打点王の二冠を獲得している。ローズとともに“いてまえ打線”を形成していた水口栄二氏に話を聞いた。

「やっぱりタフィが史上最高でしょうね。僕らが塁に出れば、なんとかしてくれましたから。考え方もチームのことを優先していたから、彼は外国人というより日本人でしたね」

 OBがズラリと並んできたが、現役選手の中に“史上最高の4番”はいないのだろうか。ヤクルト、近鉄、巨人でバッティングコーチを務め、数々の強打者を育ててきた伊勢孝夫氏から、あの現役選手の名前が挙がった。

「そら阿部慎之助やろうな。4番打者は、チームの顔や。試合で打つだけでなく、チームを引っ張らなアカン。その点、阿部は考えてたよ。ある日、遠征先で一晩50万円くらい使ったそうや。なんでも裏方さん全員、メシやクラブに連れていってたらしい。なかなかできないことやで」

 最後に、今回の企画としては意外に思える、こんな選手も。

「イチローさんですね。ジュニアオールスターで、物凄いホームランを打ったのを見て、“この人はすごい”と思ったのを覚えています」(スポーツ紙記者=40代)

 イチローはオリックス時代の00年に4番を打っていた経験もある。その成績は打率.387というハイアベレージを残している。実は4番が合っていた!?

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