そうなると、次期監督候補は誰になるのか。実は、そのポストに「やる気」を見せている人物がいる。前DeNA監督の中畑清氏だ。

「彼の発信力が天下一品であることは、すでに証明されています。監督という立場でありながら、何度もスポーツ紙の一面を飾りましたからね。絶大な人気があるので、観客動員に陰りが見えてきた今の巨人にとっては、指揮官にうってつけの人材です」(ベテラン記者)

 しかし、中畑氏の監督就任には大きな問題がある。「04年オフ、巨人軍は将来の監督ということも見込んで、中畑氏に堀内恒夫監督を補助する助監督就任を要請したんですが、中畑氏は固辞しました。これには、渡邉恒雄さんが激怒。その怒りが、いまだに収まっていないともいわれているんです」(前出のデスク)

 “万年監督候補”の江川卓氏が候補から外れるのも、ほぼ同様の理由だ。「長嶋監督時代、江川はコーチ就任を拒否しています。要するに、やる気がないんでしょう」(前同)

 また、20代の頃から「ゆくゆくは監督に」と言われていた阿部慎之助も、「女性関係のスキャンダルを週刊誌に報じられて以降、球団からの信頼はゼロ。ここ数年の不振も相まって、彼に出された監督手形は、不渡り同然です」(前出の巨人軍担当記者)

 有力候補が次々と消えていく中で、相対的に存在感を増してきているのが、7月の配置転換で二軍監督から昇格した斎藤雅樹一軍投手コーチだ。「斎藤コーチは二軍監督としてイースタンリーグで優勝。ファーム日本選手権も制しました。また、U-23W杯の代表監督として世界一になるなど、実績を積んできています」(前同)

 斎藤コーチの一軍昇格後、巨人の投手陣が立ち直ってきたことも彼の評価を高めているが、こんな声も。「監督にも選手にも、いい顔をしようとする傾向があり、いい監督になるとは思えない」(ベテラン記者)

 なかなかピタリとハマる人材がいない状況だが、実は、巨人フロント陣の中では、次期監督候補の大本命は、いまだに“松井秀喜一筋”なのだという。「ナベツネさん以下、巨人軍の念願は、松井監督の実現です。由伸監督就任のタイミングでも声をかけ、断られたようですが、今でも再三ラブコールを送っているようです。彼が首を縦に振りさえすれば、すぐにでも実現するはず」(前同)

 これに関しては、おそらくほとんどの野球ファンが待ち望んでいること。そろそろ、やる気を出して日本に帰って来てくれ!

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