味噌汁だけではない。最近は、いわゆる寿司ネタ以外のサイドメニューに力を入れる回転寿司店も多く、ラーメン、うどんなどの麺類の人気が目立っているが、「多くは自社製品で、コストは抑えられています。とはいえ、麺だけの原価で30~50円といわれており、そこにスープや具がついて、原価は70~100円ほど。100円均一の店でも、例外として300円前後での提供となっています。外食産業の常識で考えると、非常にバランスの取れた価格設定と言えますが、これが、たとえば食べ放題でも選べるならば、お得と言えるかもしれません」(前同)

 ちなみに、件の『かっぱ寿司』の食べ放題では、なんと選択可能だという。ぜひとも味わってみたい。「一方、同じサイドメニューで言えば、フライドポテト、たこ焼き、バニラアイスなど、出来合いのものを出すだけの商品は、原価率が低いもの。得をしたい、という方は頼むべきではないでしょう」(同)

 一方、一見、原価率が安くても、“お得なネタ”というものがある。「店先や店内のボード、メニューに“本日のオススメ”として出ているようなネタです。大漁による値崩れ、市場が閉まるギリギリ直前に購入といった巡り合わせによって、通常よりも安く大量に仕入れられたため、オススメとしているケースがあるからです」(食ライター)本来は原価高のネタが、鮮度が良くて、うまい。満足感はバツグンということだ。

 他方、意外な盲点は、ドリンクメニューだ。「これは、回転寿司に限ったことではありませんが、ドリンクメニューこそ、原価のバラツキを強引に横並びにしています。たとえば、生ビールは、中ジョッキ1杯の原価が約200円。対するウーロンハイなら1杯20~30円。これが、ほとんど同じような値段で提供されているわけです」(飲食店コンサルタント)

 たとえば、1皿100円均一の回転寿司店では、生ビールが350円、レモンサワーが320円という値段で提供されている。原価で得をすることを考えると、頼むべきは生ビールということが分かるだろう。

 とはいえ、型にハマらず、自由自在に楽しめるのが回転寿司の魅力。好きなように、おいしく食べて、残暑を乗り切っていきましょう!

本日の新着記事を読む

  1. 1
  2. 2
  3. 3