先週のG3キーンランドCは、薮中の本命馬ソルヴェイグが2着に入った(3連単11万4130円)。今週のメインレースは、小倉2歳S(芝1200m)と新潟記念(芝2000m)。薮中泰人の狙いどころは――!?

 夏競馬もいよいよオーラス。小倉では夏の2歳チャンプを決める小倉2歳Sが行われる。一昨年の勝ち馬はシュウジ。昨年がレーヌミノル。ともに3歳時以降にも重賞勝ちがあり、レーヌミノルは今年の桜花賞馬だ。

 まさしく能力が抜けた2頭だったが、今年は全体のレベルが低く、主役馬は不在。6F芝を1分8秒7でデビュー戦を勝ったバーニングペスカ、1分8秒8で未勝利を脱したアサクサゲンキあたりが有力視されている。

 そんな中、開催7日目にデビューしたのがモズスーパーフレア。勝ちタイムが1分8秒5。同じ日に行われた古馬五百万の2鞍が8秒3、8秒5だからなかなかの好時計だった。

 勝ち内容もいい。先行策から4角先頭。直線入り口ではまくってきた2着馬の勢いがよかったが、それを受け止めて抜かさなかった。着差は半馬身だが、3着馬はさらに7馬身も離れていた。管理する音無師も「相手に迫られて、また伸びたからね。根性がある」と称賛した。

 中1週での挑戦は少し引っ掛かるが、2歳牝馬にしては落ち着きがあり、470キロと馬格もある。杞憂に終わるのではないかと見ている。父スペイツタウンはバリバリのアメリカ血統で日本での産駒もダート向きが多いが、今年のNHKマイルCで2着したリエノテソーロも出した。デビュー戦で見せたスピードなら問題なしだ。

 穴は差しタイプ。なかでも6月阪神でデビュー勝ちしたヴァイザーに魅力を感じる。7F戦で1分21秒9の勝ち時計も速いが、4角3番手から直線で見せた反応がよかった。1Fの距離短縮も回転の速い走法から、むしろプラス。先行激化になりやすいレースでもあり、出番がありそうだ。

 新潟のフィナーレを飾るのは新潟記念だ。小倉記念を制したタツゴウゲキがサマー2000シリーズのタイトルを狙っているが、今回は関東馬も強力。函館記念を制したルミナスウォリアーに、エプソムC2着のアストラエンブレムもいる。この力関係を注意したい。

 関西馬で狙いたいのはハッピーモーメントだ。角居厩舎はフルーキー、ラストインパクトとの3頭出しが予定されているが、今年に入って力をつけてきた。5月の目黒記念(3着)以来の実戦だが、使い込むよりは、レース間隔を開けたほうがいいタイプ。調教も進んでいる。8月10日の初時計から坂路、コースで乗り込み量も十分。穴の資格は十分にある。(日刊ゲンダイ大阪記者)

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