それだけではない。安倍首相のお膝元も大きく揺らいでいるという。「まだ離党にまでは至っていないものの、自民党の中にも、日本ファースト側の話を聞かせてほしいという議員が数人いる状況です」(同)

 安倍自民党としても、離党者が相次ぐ民進党の不甲斐なさを笑ってはいられない現状なのだ。だが、日本ファーストの会にも弱みがある。それは、名称問題だ。ネット上では「なぜ国民ファーストじゃないのか」などといった声が相次いでいる。

 米トランプ大統領の“アメリカファースト”よろしく、自国(日本)が最優先(ファースト)だということを露骨に打ち出しており、評判はよくない。「どうにも右的なイメージがつきまといます。安倍政権の補完勢力だと誤解を招きかねません」(都民ファーストを支持する男性)

 当初、小池新党の旗揚げなら、党名は「国民ファーストの会」になるとみられていた。ところが、7月の都議選に出馬して落選した後藤輝樹氏が今年5月に、政治団体として「国民ファーストの会」を総務省に届け出ていたのだ。後藤氏の政治団体と重複するのを避けたとみられている。

「ただし、それは大きな問題ではありません。実際に政党旗揚げの際に名称変更すればいいだけの話。重箱の隅をつつくような批判ですよ」(都民ファーストの会関係者)

 つまり、目下のところ、小池新党は前途洋々。次の総選挙までに輝照塾の塾生を中心に新人候補を募り、都議選と同じく、大量当選を目指す方針だという。「次の総選挙では東京選挙区を中心に、50人は当選する見通しです」(選挙コンサルタント)

 一方の自民党は、「“このハゲ~!”発言の豊田由美子衆院議員(自民党を離党)や“ゲス不倫男”こと宮崎謙介氏(議員を辞職)らを輩出した“魔の2回生”議員を中心に、おそらく、30名から50名は落選するでしょう」(前同)

 有馬氏も、こう続ける。「次の総選挙で自民党の圧勝は望めません。小池新党は、仮に50議席に届かなくても、十分にキャスティングボートを握ることができます」

 そこで小池氏が狙うのは、24年前の再現だ。当時、総選挙で自民党は単独過半数に及ばず、逆に、前熊本県知事の細川護煕氏が前年に結成した日本新党や新生党、新党さきがけの3新党合計で100議席余りを獲得。非自民勢力の連立政権が成立して、日本新党代表の細川氏が首相の座に就いた。小池氏は日本新党結党時から参加しており、「彼女の政治ポリシーは、日本新党への回帰」(小池氏をよく知る永田町関係者)だという。

「いずれは、都知事を辞職した小池氏が総選挙に新党を率いて出馬。24年前と同じく自民党が過半数を割り込んだら、キャスティングボートを握った小池氏が非自民勢力と連携し、細川首相誕生時のシナリオを再現するという絵を描いているはずです」(前出の永田町関係者)

 実は、そうした事態を想定し、安倍首相は先の内閣改造で布石を打っている。「それが野田聖子総務相の起用です」(有馬氏)

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