
雑学クイズ 今回のテーマ「アメリカン・コミックス」
今や、ハリウッド映画のヒット作の多くが漫画が原作です。ということで今回は、日本でも人気が高いアメリカン・コミックスを取り上げましょう。(文中敬称略)
【Q1】ワンダーウーマン作者が発明したものは?
アメコミといえば、筋骨隆々の“スーパーヒーロー”が正義のために戦うパターンが多いですが、実は女性が主人公の作品も少なくはありません。コミック史の研究家によると、世界初の“スーパーヒロイン”は、子持ちの主婦がヘルメット代わりに鍋をかぶって悪と戦う『レッド・トルネード』(初登場は1940年)なんだとか。
女性が主人公の作品で最も有名なのは『ワンダーウーマン』でしょう。この作品の作者はウィリアム・モールトン・マーストン。彼はもともとは漫画家ではなく、なんと心理学者が本業でした。しかし、「コミックスは、教育において大きな可能性がある」と、漫画業界に参入し、41年11月に『ワンダーウーマン』を発表しました。ところが、この“教育うんぬん”はどこへやら、マーストンが描いた原作では、毎回、ワンダーウーマンが悪役に縛りつけられる場面が登場。グラマラス美女の肌に縄が喰い込む姿は、妙にセクシーでした。
それはともかく、マーストンは実に多才な人物であり、発明家としての顔もありました。彼の発明品は次のどれ?
(1)嘘発見器
(2)ヒヨコの雄雌判別器
(3)テフロン加工フライパン
【Q2】バットマンの2代目ロビンはどんな最期を迎えた?
草創期のアメコミでは、ヒーローには少年助手がつくのが定番でした。その先駆けは、バットマンとともに活動した「ロビン」で、デビューは1940年。子どもながらに悪に立ち向かうその勇姿が、当時の幼い読者の胸を躍らせたのでしょう。
実はこの「ロビン」というのは“名跡”のようなもので、物語の中で人物が何度か入れ替わっています。初代は大学に進学することをきっかけに改名。続いて2代目が登場しますが、彼にはその後、悲惨なラストが待っていました。さて、2代目ロビンはどんな形で作品から姿を消したのでしょうか?
(1)悪の組織に寝返り、バットマンに退治された
(2)読者アンケートの結果により、悪に殺された
(3)説明もなく突然消えた
【Q3】日本版スパイダーマンの原作者は?
おなじみの『スパイダーマン』は、近年の映画シリーズの前にも何度か実写化されています。その中には、78年に日本で東映が制作し、東京12チャンネル(現・テレビ東京)で放送されたテレビドラマシリーズがあります。この作品は、スパイダーマンが「レオパルドン」という巨大ロボットを操縦して戦うという異色の展開がありました。
日本独自のスパイダーマンといえば、70年に『別冊少年マガジン』(講談社刊)に連載されたコミック版もそのひとつです。この作品は、『男組』で知られる池上遼一の作画でした。そして、ある有名なSF作家が原作者として参加しています。さて、それは誰?
(1)『日本沈没』の小松左京
(2)『戦国自衛隊』の半村良
(3)『幻魔大戦』の平井和正
Q1=(1)【解説】マーストンは人間が嘘をついたときの血圧の変化に着目し、嘘発見器を発明したのです。なお、現在『ワンダーウーマン』のハリウッド版新作映画が公開中です。
Q2=(2)【解説】2代目ロビンの人気がイマイチだと感じた編集部が、「ロビンを殺すべきか?」と読者に電話アンケートを敢行。その結果、「イエス」が「ノー」を僅差で上回ったことから、ジョーカーに爆殺されるという無残な最期を迎えました。
Q3=(3)【解説】当初は原作の翻案として始まるはずが、平井の参加でオリジナル色が強くなり、日本独自の展開となっています。