安倍晋三首相が直面する秋の政局波乱! 政治記者「暴露座談会」オフレコ情報の画像
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 噂される10月総選挙、新代表を迎えた民進党のマル秘作戦……政局の火種に迫る!

【対談参加者】
Aデスク……全国紙政治部デスク
B記者……全国紙政治部、自民党担当
C記者……フリーの政治記者、ゴシップが得意
D記者……全国紙政治部記者、野党担当

Aデスク 自民党幹部は、茨城県知事選(8月27日投開票)で勝てて、ホッとしただろうね。自公推薦の大井川和彦氏が、7選を目指した現職の橋本昌氏を破ったわけだけど、実は自民党の票は割れていた。“保守王国”といわれる茨城で分裂選挙になったのは、県の市長会、町村会が、現職の橋本氏を応援していたから。よく勝てたと思うよ。

■小泉進次郎筆頭副幹事長が大活躍!

B記者 これで自民党は、都議選、仙台市長選と続いた“負の連鎖”を断ち切ることができたわけですが、選挙応援に投入された小泉進次郎筆頭副幹事長の活躍が大きかったですね。

C記者 何度も現地入りして声を枯らしていたからね。永田町広しといえど、今、街頭演説で彼に勝てる議員はいない。党本部でも進次郎氏の評価はうなぎ上りで、10月の衆院トリプル補選にもフルで投入されることになるそうだ。

Aデスク ただ、10月の補選は自民党にとって厳しいものになるんじゃないかな。候補者の一人には“女難の相”が出ているといわれているからね。

C記者 その候補者は、とにかく女性関係が奔放なんだとか。不倫&重婚疑惑が発覚した中川俊直みたいに週刊誌ネタにならないか、党本部が今から心配しているようだね。

■文春砲の“ゲス不倫”で議員辞職した宮崎謙介氏が…

B記者 そうそう。余談になりますが、文春砲の“ゲス不倫”記事で昨年2月に議員辞職した宮崎謙介氏(元自民党所属衆院議員)が、京都の下鴨神社で9月5~6日に開かれるセミナーで講師を務めるんだとか。タイトルは「今の時代に求められる議員像」とか(笑)。なぜ議員の不祥事が起きるのか、議員の常識、言ってはいけない失言などが講演テーマだそうです。再起を図っているんでしょうか。

D記者 新潟5区では、同地を地盤としていた田中真紀子さんが、野党候補の応援に入るという噂もありますね。2012年12月の衆院選で自民党候補に敗れて早4年半。真紀子さんは、安倍自民党に対して恨み骨髄ですからね。抜群の知名度を誇るだけに、敵に回すと厄介でしょう。

Aデスク 二階俊博(自民党)幹事長は「弔い合戦だから3戦全勝するぞ!」とハッパをかけているようだけど、まだ、モリカケ(森友学園、加計学園)問題も燻ぶっているので、最悪の場合、全敗もありうる状況だね。ただ、少なくとも勝ち越しておかないと、10月の補選が「安倍降ろし」の号砲になってしまうかもしれない。

■自民党の好材料は民進党の反撃が弱くなりそうなこと

D記者 自民党にとって唯一の好材料は、代表が交代して日が浅いため、民進党の反撃が弱くなりそうなことくらい。

C記者「苦戦が予想される10月補選」と、「民進党の代表交代」を“永田町の方程式”に代入すると、最適な解答は「衆院解散・総選挙」となる。それで流布し始めたのが、「10・22ダブル選挙説」だね。衆院選と補選を同時にやってしまおうというわけです。これなら、補選で負けてもウヤムヤにできるから。

D記者 今月中に衆院解散を打てば、民進党は準備不足。いずれにせよ、早期解散を打てば野党の共闘態勢を崩せるはずです。

B記者 10月22日が投開票日だとすると、臨時国会召集予定の9月25日の週に解散を打つはずです。ただ二階幹事長は最近、「解散に備えよ」的な発言をし始めていますが、この人が言うと怪しい(笑)。

■10月の解散総選挙はあるのか!?

Aデスク 解散はないだろうね。安倍晋三総理は、「“抜き打ち解散”になると騙し討ちのようになってしまい、解散の大義がなくなる」と言っているようだから。それに、解散を打てば、安倍総理が悲願とする憲法改正を断念したと受け止められかねない。選挙になれば自民党は確実に現有議席を減らすから、自公で改憲の発議に必要な3分の2以上の議席数を維持できなくなってしまう。

B記者 衆議院議員の任期切れは来年末。それまでに解散を打たなければならないわけですが、安倍総理は来年9月の党総裁選後の解散か、通常国会終了後の解散というオプションを検討しているようです。

C記者 それでも“一寸先は闇”が政界の常。10月総選挙も、可能性はゼロじゃないと思うよ。

Aデスク そうだね。解散は総理の特権だから。

■“新たな脅威”日本ファーストの会の出現

B記者 ただ、解散を見送った場合、安倍総理は“新たな脅威”の出現を許すことになりますよね。

Aデスク 日本ファーストの会(以下、日本ファ)だね。

B記者 そうです。日本ファは政治団体となっていますが、同会を母体として年内に新党が結成されます。代表は若狭勝衆院議員が務めていますが、日本ファは、小池百合子都知事が創設した都民ファーストの会の“国政進出別働隊”。次の選挙が不安な野党系議員は、日本ファの動向に注目していますからね。

D記者 日本ファが新党を結成したら、合流する議員がわんさかいますよ。確実視されているのが、民進党を離党した細野豪志元環境相と長島昭久元防衛副大臣の大物2人。さらに、木内孝胤氏、藤末健三氏(参院議員)、横山博幸氏、この他、民進党に留まっている柿沢未途氏も合流すると思われます。柿沢氏の奥さんは、先の都議選の土壇場で民進党を離党し、都民ファの推薦を受けていますからね。大物では、都連会長だった松原仁・元拉致問題担当相の参加も噂されています。

C記者 みんなの党代表を務めた渡辺喜美参院議員も、合流したくてたまらないはず。維新も飛び出しちゃったから、あの人、もう行くところがないんだ(笑)。

Aデスク いずれにせよ、民進党は完全に分裂含みということだね。代表を争った前原、枝野両氏も政策面では水と油だけど、前原氏は小池都知事と日本新党時代に同じ釜の飯を食べた仲だし、外交・安全保障面でも政策は近い。選挙協力はもちろん、日本ファに民進党ごと合流する可能性だってあるかもね。

■橋下徹氏に政界復帰の噂も!

C記者 それじゃ、日本ファは“焼け太り”だ(笑)。ただ、忘れちゃならないのは、橋下徹氏に政界復帰の噂が出ていることだね。

D記者 レギュラー出演している『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日系)が、今月で終わるようですね。これが政界復帰の準備なのか、秋の番組改編で新たな番組が決まっているためなのかは分かりません。ただ最近、元気がない維新関係者の間では“橋下復帰待望論”が巻き起こっているため、政界復帰の線が強いように思います。

Aデスク 当分何もせずに煙幕を張っておいて、衆院解散になったら維新から出馬するといわれているね。

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