■北朝鮮の特殊部隊がアメリカを震撼させた
北朝鮮が韓国領内に潜入させていた特殊部隊員を回収に来た際に発生した江陵浸透事件(96年)では、韓国軍、韓国警察が、北朝鮮の特殊部隊員に翻弄された。「この事件によって、北朝鮮が米国の特殊部隊、英国のSAS(特殊空挺部隊)などに比肩する強力な特殊戦部隊を運用していることが判明し、米国を震撼させました」(前同)
このことから、北朝鮮側が特殊部隊を用いた秘密作戦を先行させる可能性もあるという。「韓国が斬首作戦をやるというなら、北朝鮮もやるでしょう。レーダーに捕捉されないアントノフという布張りの複葉機で隊員を空輸可能ですし、韓国領内に抜けるトンネルも掘っている。その気になれば、ソウルは大混乱に陥るでしょう」(前出の笹川氏)
■陸上自衛隊の秘匿部隊「特殊作戦群」
北朝鮮の奇襲により、ソウルが地獄と化した場合、在韓邦人の救出に急派されるのが陸上自衛隊の秘匿部隊「特殊作戦群」だ。「通称、特戦群。精鋭ぞろいとされる第一空挺団の隊員を中心に選抜されており、陸自内でも関係者しか詳細を知りません。彼らは米軍のデルタフォースやSEALsのマニュアルを参考に、これを超える訓練を行っており、精鋭ぞろいであることは間違いない。一度、特戦群の関係者と話した際に、“チームワークはもとよりだが、個人の戦技や状況判断力は超人レベル”だと胸を張っていましたからね」(陸自関係者)
米韓両国が斬首作戦に着手する中、暴走する北朝鮮。「仮に斬首作戦が成功したとしても、北朝鮮軍は補給なしで7日間戦闘を継続できる能力があるとされます。金正恩氏が不在となっても、一定期間戦闘が継続されるはずです」(笹川氏)
朝鮮の暴走を止める時間は、もう多くは残されていない……。