■楽天・梨田昌孝監督「クビ危機」は、オーナーの悪いクセ?

 開幕前、誰もがBクラスを予想した球団を率いて序盤戦は首位をひた走り、失速したものの、2位か3位でペナントを終えようとしている指揮官が、今季限りでの退任するという理不尽な事態が起きている。楽天の梨田昌孝監督のことだ。「今年の楽天は星野仙一GMの肝入りで元西武の岸孝之投手をFAで獲得し、ソフトバンクから細川亨捕手も入団させた。2番に助っ人・ペゲーロを置く超攻撃的打線を実践し、投打が噛み合って開幕から猛ダッシュ。8月2日まで首位の座をキープし続けました。あの陣容で、よく戦ったというのが球界関係者の一致した見方ですが、たった一人、そう考えない人がいた」(スポーツ紙デスク)

 ほかでもない。三木谷浩史オーナーである。「三木谷さんは本気で優勝できると思っていた。だからこそ、サッカーには金を使うけど野球にはケチな彼も7月下旬に、巨人からクルーズを緊急補強することにも同意したんですが、チームはそこから急降下。梨田の手腕に疑問を感じ、監督のすげ替えを考え始めたというわけです」(前同)

■CS、日本シリーズを勝ち抜き、日本一になっても…

 こうした動きを察した梨田監督は、2年契約が満了となる今季限りで退くことを決意。その意思を、すでに球団側に伝えたという。もし楽天がCS、日本シリーズを勝ち抜き、日本一になっても梨田監督は勇退するというから、ある意味、球団の体質によほど嫌気がさしているとも思われる。球団側は、すでに水面下で後任候補をリストアップ。そして複数の名前が新聞紙上を賑わせている。「元ヤクルトの宮本慎也氏、松井稼頭央外野手などの名前が挙がっていますが、誰がなったとしても、あのチームで監督を続けていくのは大変でしょうね」(同)

 大久保博元・前監督時代は試合前に打順をFAXで送らせ、試合中には選手交代の指示も行っていたという三木谷オーナー。チームをまとめ、勝つ采配を振るい、FAXも忘れずに送ってくれる指揮官など、そういない気がするが……。

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