大鵬の孫・納谷幸男がプロレスデビュー! 初代タイガーマスクも認めた「格闘センス」の画像
大鵬の孫・納谷幸男がプロレスデビュー! 初代タイガーマスクも認めた「格闘センス」の画像

 9月14日、午後6時半。東京・水道橋の後楽園ホールは、“異色のサラブレッド”のデビュー戦を見ようという観客で、ごった返していた。主役の名は納谷幸男(22)。彼の祖父は“昭和の大横綱”大鵬であり、父は元関脇の貴闘力だ。

■北大路欣也、黒柳徹子、吉川晃司などからも花が届いた

「大相撲で優勝32回を誇る大鵬の遺伝子を継ぐ男だけに、注目度が高いのは当然のこと。北大路欣也、黒柳徹子、吉川晃司など、錚々たる面々から花が届いたことも、それを示しています」(スポーツ紙記者)

 埼玉県内の高校を卒業した2013年春、初代タイガーマスクの佐山サトルに弟子入り。その直前の同1月に、祖父・大鵬を亡くしての決意の挑戦だった。

■恵まれた体格とプロレスラーとしての格闘技センス

「佐山は、196センチ、120キロの恵まれた体格と格闘センスに惚れたようです。後に、“強い足腰と柔らかい上体を持っている”“右の蹴りを見てビックリしました”“(パワーは)脳震とうを起こすくらい”と話しています」(前同)

 ところが、である。修業中の14年、内臓疾患が見つかり、1年以上の療養生活を余儀なくされた。つまり、待ちに待ったデビュー戦だったのだ。しかも、相手となる雷神矢口は因縁の相手だった。「父・貴闘力も14年にプロレスに挑戦したんですが、そのデビュー戦の相手なんですよ」(専門誌記者)

 矢口は“大鵬三世”との対戦を前に「見た限り、遺伝子は120%受けていると思うよ。でもね、強さだけは世襲制じゃないんだな」と挑発。緊迫した中で当日を迎えたのである。

 貴闘力も応援に駆けつける中、ゴングが鳴ると同時に果敢に攻め込んだ納谷。まずは、右のローキック。「ドスッ」と鈍い音がリングに響く。さらにエルボーを繰り出すと、タイガーマスク直伝のフライングクロスチョップが炸裂! 空中殺法で相手をたちまち追い込んでいく。しかし、そこは老練な矢口。すぐに場外戦へ持ち込む。「矢口が属する『魔世軍』の売りは、卑劣さですからね。有刺鉄線バットで納谷の顔面や背中をめった打ちにして血まみれにするや、毒霧まで食らわせた。デビュー戦の負けを覚悟する展開でした」(前同)

■KOでデビュー戦を勝利!

 場内に悲鳴が響く。その中で納谷が持ち直したのは“大鵬の孫”というプライドだったのかもしれない。リングに戻ると走りながらの膝蹴り、ランニングニーリフトをお見舞い。3カウントを奪ってKOした。「デビュー戦で、これだけの内容は及第点。今後の成長が楽しみです」(同)

 試合後、「(今後は)ストロングスタイル(強さによる実力主義を前面に打ち出したスタイル)を追求する」と話した大鵬三世。今後が楽しみだ。

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