不動産超大手が詐欺被害に!「地面師の“ドス黒”巧妙手口」

 8月2日、大手住宅メーカーの積水ハウスが、土地取引に際して63億円を支払ったにもかかわらず、土地を取得できなかった詐欺の被害に遭ったことを発表した。「この事件は、他人の不動産を本人に成りすまして勝手に売却、現金を手にしてトンズラすることを生業にしている“地面師”と呼ばれる詐欺グループによるものと見られています。警視庁は詐欺事件として捜査を進めているようです」(全国紙社会部記者)

■プロ中のプロ、積水ハウスがなぜ?

 問題となった土地は、東京都品川区にある海喜館という旅館の跡地。約600坪にも及ぶ土地で、JR五反田駅から徒歩3分に位置する一等地である。しかし、なぜ、不動産取引のプロ中のプロである積水ハウスが騙されてしまったのか?「この土地の本当の所有者である海老澤佐妃子さん(事件後、ほどなく病死)に成りすました韓国籍の“金野”なる女の演技が、あまりに巧妙だったからと見られています。海老澤さんは旅館、海喜館の元女将だったんですが、金野は実に女将然とふるまったそうです」(不動産関係者)

 地面師グループは緻密な計算で動いており、各々が高い専門性を持ったプロ集団だという。「目ぼしい不動産の選定から、取引の場に赴く人間の選抜、キャラクター設定および演技指導まで一連の絵図を描く黒幕がいます。積水ハウスとの契約現場に現れた金野も、実行部隊の一人に過ぎません。彼女は数百万円ほどの報酬で成りすましを引き受け、本国の韓国に逃げ帰ったと見られています。金野が取引の際に積水側に提示した身分証明書等の書類ですが、すべて海老澤さん名義で精巧に偽造されたものだったそうです」(前同)

■パスポートや運転免許証などを偽造

 不動産取引に必要なパスポート、運転免許証、印鑑登録証明書、不動産の権利書といったものは、偽造担当のプロが手配するそうだが、これらは他の地面師事件にも共通する手口。今回、積水側が騙された最大の要因は、仲介した不動産業者が20年以上前から積水ハウスとつきあいがあり、不動産取引の実績もある業者だったからだという。「この不動産業者は、積水ハウスの担当者と癒着関係にあったという話もあります。それゆえ事件発覚後、責任の重さからか、担当者が自殺したという話も出てきました」(夕刊紙記者)

■あらゆる詐欺を視野に入れて…

 実際のところ、自殺説は積水ハウスが否定したが、担当者の落胆ぶりは想像に難くない。しかし、積水ハウスにとって、さらに厳しい話もある。「この地面師グループが標的にしていたのは積水ハウスだけではなく、この土地を担保に金融機関から融資を狙うなど、あらゆる詐欺を視野に入れていたようです。そんな中、最初に引っかかったのが積水ハウスだった……」(捜査関係者)

 幾重にも張り巡らされた地面師たちの罠。超大手企業でさえも騙される、不動産取引における地雷はまだまだ眠っている。

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