最新!カプセルホテル「極楽進化」驚愕実態の画像
最新!カプセルホテル「極楽進化」驚愕実態の画像

 40歳、独身(彼女ナシ)。今の世の中、スーパーのお惣菜コーナーに行けばおいしいものが買えるし、情報を集めれば1万円未満でそこそこなことを楽しめる。それに何の不満もない。変化を求めないどころか、変化に対して恐怖心すら抱きかけている毎日……。

 そんな1年365日を同じように生きている本誌記者だが、5年前から正月に始めた新たな“ルーティン”がある。それは、大晦日に札幌に行って年明け1週間をカプセルホテルで過ごすこと。仕事始めに、いかに宿泊したホテルが素晴らしいか、そして今年も満喫してきたことを周りの編集部員に話すも、反応はイマイチ。それが悔しすぎて、今回の企画を立ち上げた次第だ。

■札幌すすきのでご当地グルメやサウナを満喫

 まず、なぜ正月に、わざわざ札幌のカプセルホテルに行くか。ハッキリ言うと東京にいると寂しいからだ。テレビをつければ芸能人が豪華なおせちを食べ、息子でもおかしくない年の大学生が箱根を走っている……。そんな中、一人でスーパーの安弁当を食べれますか? 耐えられないよ!

 それが、札幌に行けばバラ色の生活が待っているのだ。LCCを使えば東京から片道1万円未満。記者が常宿とするすすきののカプセルホテル『N』は宿泊料も1泊3000円。館内着で、大浴場と漫画が大量に置かれたリラクゼーションエリアを行ったり、来たり。そこでは自分の席から食事を頼むこともでき、その料理のバリエーションは普通のレストランと遜色なし。かつ丼やザンギ(唐揚げ)といったオトコ飯から、刺身やジンギスカンといった北海道グルメまで、風呂上がりの自分の手元まで運んでくれて、まさに天国。徒歩数分の場所に歓楽街すすきのがあるにもかかわらず、カプセルホテルにこもる。これこそが男の贅沢だ。

 そして、正月太りが気になったら、サウナへ直行。このホテルでは朝8時~深夜1時まで1時間おきに、スタッフがロウリュウで熱波を送るというサービスをしており、ここにいれば体調管理もバッチリ。熱めの浴槽には大型テレビが設置され、大晦日はここでNHK紅白歌合戦を見て、見知らぬオッサンと「おめでとう」と言い合う。とにかく、ここは男を喜ばせるサービス、イベントを常に考えている超優良スポット。そこだけで一つの観光地として成立するほど、記者にとって特別な存在なのだ。

■激安の交通手段が増え、女性もターゲットに

 しかし調べてみると、このように素敵なカプセルホテルが近年、一気に増えているらしい。そんな極楽進化を見せるカプセルホテルの最新実態について、ホテル評論家の瀧澤信秋氏に話を伺った。「確かに今、利用者が増えて、盛り上がっています。その要因の一つが、激安の交通手段が増えたことですね。安く移動しているからこそ、宿泊費にもお金をかけたくない旅行者が増えるのは当然のことです」(瀧澤氏=以下同)

 記者もLCCを使って激安旅行をしているので、この指摘には至極納得。「別の要因としては、女性も利用できるカプセルホテルが一気に増えたことですね。女性をターゲットにすると、今まで以上に、清潔感やラグジュアリーな演出が必要になってきます。おじさんが酒に酔って床でゴロンと寝転んでいるといった既存のイメージでは、女性は寄りつきません。その結果として女性だけでなく、今まで避けていた若い男性も利用するようになったのです」

 確かに記者が愛用しているホテルも、脱衣場にある整髪料やデオドラント製品が使い放題。タオルも常に新しいのが山積みされており、清潔感に溢れている。近年のカプセルホテルは、終電を逃した酔っ払いではなく、一般の旅行者がターゲット。ただ寝られればいい、というわけにはいかないのだろう。

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