ウインガナドルの前走である新潟記念は、きわめて特殊なレースだった。17頭の出走馬のうち、名前の最後がト(またはド)という馬が7頭、同じく名前の最後がルという馬が3頭。合わせて10頭という、「ト」「ル」が強調されたレースだった。なおかつ、外の16番と17番に入った馬の名前が、これまた特筆もの。
16番 トルークマクト
17番 ウインガナドル
 ご覧のとおり、トルークマクトの「トル」と、両馬の尻文字をつなげた「トル」で、ウインガナドルをがっちりガードしていたのである。

■G3新潟記念4着馬ウインガナドルがG1タイトルを

 ウインガナドルは、何かを「とる」馬に違いないと、新理論好きはみな思ったのではないか。菊花賞で逃げてレースの指揮をとり、そしてそのまま、G1タイトルを取ってしまう可能性。これが十分ありえるのではないか。

 新潟記念におけるウインガナドルは、17頭立て大外から果敢にハナを奪い、5ハロン通過59秒0というゆるみのないペースで逃げて、さらに6ハロン目から「12秒3→12秒0→11秒4→11秒2」と加速した。あれで0秒1差の4着に粘ったのだから価値がある。

 名前のウイン(WIN)は英語で「勝利」という意味。ガナドル(GANADOR)はスペイン語で、同じく「勝利」という意味。めでたさが重なったこの名前、「重陽(ちょうよう)」とも呼ばれる菊の宴にふさわしい名前だ。

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