プロ野球「ノーヒットノーラン」にまつわる雑学クイズの画像
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 日本のプロ野球で、ノーヒットノーラン(無安打無得点試合)を最初に達成したのは、沢村栄治(巨人)で、1リーグ時代の1936(昭和11)年9月25日のことです。今回は、この投手にとって最大の栄誉がテーマです。(文中敬称略)

【Q1】ノーヒットノーランを3度達成した投手は?

 公式戦でのノーヒットノーランは、これまでに計89度達成されています(記録は2017年9月現在=以下同)。実はノーヒットノーラン投手第2号も沢村で、初達成の翌年に対大阪タイガース(現・阪神タイガース)戦で記録しました。そして沢村は3年後に3度目を達成。この通算3度というのは、日本最多記録です。戦争の影響で沢村のプロ生活は実質わずか5年と短いものでしたが、もし、太平洋戦争がなければ4度目、5度目もあったかもしれません。

 なお、沢村以外に2度以上達成した投手は8名おり、その中に最多タイとなる3度達成の投手が1名います。それは次の誰?
(1)金田正一(巨人)
(2)権藤博(中日)
(3)外木場義郎(広島)

【Q2】MLBで達成された空前絶後の記録は?

 MLBにはノーヒットノーランという概念はなく、代わりに「ノーヒッター(無安打試合)」が名誉ある公式記録として残ります。ちなみに、四死球やエラーなどで失点があったり、9回以上を無安打に抑えながら敗北した場合も、ノーヒッターの公式記録としてカウントされます。また、継投による達成の場合も同様です。

 前述の理由から、ノーヒットノーランよりノーヒッターのほうがハードルが低いわけですが、それでも同じ投手が何度も達成するケースはたびたびあるわけではありません。そんな中、達成回数記録で圧倒的なのがMLBで27年間プレーし、通算324勝を挙げたノーラン・ライアンです。ライアンはなんと、ノーヒッターを7度も達成しているというから驚きです。

 MLBには、他にもノーヒッターにまつわる前人未到の記録があります。次のうちで、実際にあったのはどれ?
(1)ひとりの投手による2試合連続達成
(2)両チーム投手による同時達成
(3)全27打者を連続三振に打ち取っての達成

【Q3】今のところ最後の完全試合投手は?

 89例ある日本プロ野球でのノーヒットノーランには、四死球やエラーによる出塁もゼロの「完全試合」が含まれています。完全試合ともなると極めて例が少なく、15回しか達成されていません。

 一方、長い球史の中には、9回2死までパーフェクトに抑えながら最後の打者を塁に出してしまった、あまりに惜しい投手も何人か存在します。最近では12年の杉内俊哉(巨人)が最後に四球を出した例があります。ただし、杉内は次打者を抑えることで、ノーヒットノーランは達成しました。

 かくも難しい完全試合。実は21世紀になってからは達成者がゼロなのです。では、今のところ最後の完全試合投手は次の誰?
(1)槙原寛己(巨人)
(2)山本昌(中日)
(3)西口文也(西武)


●A答え 出題/小泉珍事郎
Q1=3【解説】外木場は65年にノーヒットノーランでプロ初勝利。試合後の「もう1回やりましょうか?」の発言通り、68年に2度目を完全試合で達成、そして72年に3度目を達成しました。
Q2=1【解説】38年6月11日、14日にレッズのジョニー・ヴァンダー・ミーアという投手が記録しています。
Q3=1【解説】槙原は94年5月に達成。山本昌は味方エラーで完全試合を逃しました。西口は02年8月と05年に9回2死までノーヒットノーラン試合を経験、さらに05年8月には9回まで完全に抑えながら延長での被安打で完全試合を逃しています。

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