プロ野球「崖っぷちの大物たち」松坂大輔&村田修一はどこへ行く?の画像
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 球界を代表するエースと4番が、崖っぷちに立っている。超弩級の年俸を得ていた1980年生まれ2人の再就職先は見つかるのか?

■日本ハムの中田翔は残留

 日本シリーズも終わり、ストーブリーグに突入したプロ野球界に、前代未聞の大異変が起きている。まず、2017年オフの“FAの目玉”といわれた日本ハム中田翔の残留が決定。

 中田は今季の成績が悪すぎた。129試合に出場しながら本塁打16、打点67も寂しいが、特に打率.216は、パ・リーグの規定打席到達打者27人の中、最下位の成績だ。野球評論家の里崎智也氏が言う。「FAとは、年俸などの条件を良くするために行うもの。今の中田がFAしても、条件は良くならない。残留は当然でしょう」

 侍ジャパンの中軸を打つ中田が、まさか高卒1年目のドラ1ルーキー・清宮幸太郎にいきなりレギュラーの座を奪われることはないだろうが、相当、首筋が寒くなっているはずだ。

■ソフトバンク日本一の翌日に松坂大輔が退団発表

 厳しい立場へ追い込まれている選手は中田だけではない。所属チームから自由契約となった、1980年生まれの2人も眠れぬ夜を送っている。

 一人は、ソフトバンクが日本一を決めた翌日に退団が電撃発表された松坂大輔。3年12億円という破格の契約で、15年シーズンから日本球界に復帰していたが、この3年間での公式戦出場はわずか1試合1イニング。打者10人に投げて、被安打3、四死球4、失点5、防御率18.00という惨憺たるものだった。お払い箱となるのも仕方のないところだが、球団は松坂をバッサリ切るようなことはしなかった。「ソフトバンクは、支配下登録から松坂を外し、コーチ契約を結んだうえで、復帰を目指すというプランを提示したんです。松坂に救いの手を差し伸べる形のコーチ要請でしたが、あくまでも現役一本にこだわる松坂が、これを固辞。結局、退団することとなった」(前出のデスク)

●DeNAや中日も獲得意思を示さず

 松坂本人は、ケガさえ治ればまだやれるはずと考えているのだろうが、周囲はそうは見ていない。3年前、メジャーから日本球界に復帰する際、松坂獲得には、ソフトバンクの他、レッドソックスで国際担当顧問兼巡回コーチを務めていたデニー友利氏のいる中日、高校時代の地元だったDeNAなどが名乗りを上げていたが、それらのチームも、今回は獲得の意思を示していない。「特にDeNAは、かつて横浜ベイスターズ時代に、“日本に帰って来るなら、どこにも渡さない”なんて言っていたのに、親会社が変わったとたんにこれです。もはや、客寄せパンダは要らないのかな」(前同)

●楽天、巨人、西武までもが音沙汰なし

 また、ソフトバンク入団の決め手となった古女房・細川亨が在籍する楽天も沈黙。20年前からご執心だった巨人に至っては、球団トップが“うちには要らないな”と、つれないそぶり。「メジャー入りの際、ポスティングの“松坂マネー”で稼がせてもらったはずの西武までもが音沙汰なし。少し冷たいんじゃないですかね。ただ、松坂の肩はもうダメ、なんて噂が球界を駆け巡っているから、どこも慎重なんですよ」(同)

●独立リーグからやり直す覚悟があるのか

 一部報道によれば、四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスが獲得に意欲を見せているようだ。高知を足がかりに阪神に復帰した藤川球児の例もなくはないが、「松坂自身に独立リーグからやり直すだけの覚悟があるのかどうかは未知数」(同)だ。

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